【「食事は栄養を摂るため」ですよね?】
健幸料理家 佐藤周生です。
今回は「食材の栄養素を逃がさない加熱料理の作り方」を伝授します!
「栄養素を逃がさない加熱料理の作り方」、先に答えを言いますと、
それは「蒸す」です。
これ、何度かお伝えしているのですが、けっこう重要なことなので再度お伝えすることにしました。
で、なぜ「蒸す」は栄養素を逃がさないのか?
まず、基本的に食材は”加熱”によってある程度の栄養素を失います。
そして、水分に溶け出る性質の栄養素も多い。(水溶性の栄養素)
実は栄養素、加熱で失うより、水分に溶け出て失う確率のほうが高いんです。(食材の種類によって異なりますが…)
ですから、一番栄養素を”逃がしてしまう調理法”は、
「茹でる」。
その時間が長くなるほど多くの栄養素を失う…
残存率は30%~60%。(食材によって差がある)
食材を「湯の中で加熱する」というのは【水分に溶け出る】+【加熱で失う】のダブル効果で栄養素を多くを失うと。(脂溶性の栄養素は残る)
それが汁物であれば、汁も飲むので溶け出た栄養素は取れるのですが、
「茹でる」調理は加熱後、茹で汁を捨てますよね。(加熱で失った栄養素は消えます)
なので、多くの栄養素を捨てていることになると。
で、【炒める】とか【揚げる】では油を使うので、脂溶性の栄養素を多く失う。
ただ、【炒める】は、油も食べちゃうので、茹でるほど栄養素が摂れない、ということはないです。
そして、
【揚げる】は「天ぶら」「から揚げ」「素揚げ」、それぞれ消失率がことなりますし、
あまり細かい比較をするとややこしい話になって、長くなるので今回は割愛します。
大枠で言いますと、
”水分に溶け出る影響”も”油に溶け出る影響”も受けない調理法…
加熱による消失だけの『蒸す』調理法が、最も栄養素の残存率が高いわけです。(加熱時間によって変わります)
なので、”加熱料理”で栄養素がしっかり摂れる食事にしたいなら、
「蒸す」が最適ということになります。
特に焼く、炒める、揚げるの調理法は高温加熱なので、栄養素を失うだけでなく、食材が激しく酸化・糖化します。
よって、カラダの老化が早まるというデメリットもあります。
結局、加熱しないで済む食材なら「生」で食べるのが、一番栄養が摂れるってことですね。
とはいえ、生で食べられない食材もありますから、
栄養素を多く摂ることを優先した加熱調理なら「蒸す」が一番。
というわけで、今回のおすすめ料理は、
蒸す調理法を活用し、栄養素がたくさん摂れる簡単和え物
『磯香る!海老とブロッコリーの山葵マヨ和え』
海老とブロッコリー”蒸して”冷まし、わさびマヨネーズと海苔で和えるだけ!
噛むほどに出てくる海老とブロッコリーの自然な甘味に磯が香る…
『磯香る!海老とブロッコリーの山葵マヨ和え』
は、定番料理の「海老マヨ」に負けない美味しい一品です!
何より、海老・ブロッコリー共に多くの栄養素が残っていて、
本来、食事とは栄養素を摂ることであり、それに合いまった料理になっているということですね。
それと、この料理は完全な加熱料理なので、少しでも消化負担を減らすため、「酵素」をプラスしたい…
そこで、
海苔は「焼き海苔」ではなく、乾燥させただけの「乾燥海苔(板海苔)」を使うことをおすすめします。
酵素は48℃以下の加熱であれば、消化負担を抑える働きを失いません。
焼き海苔は、乾燥海苔を焼いてあるで加熱してありますが、乾燥海苔は”天日干し”で乾燥させているだけ。
要は48℃以下であるため、酵素が生きているのですね。
なので、酵素が摂れる乾燥海苔がおすすめ。
大手のスーパーに行けば、焼きのりと同じところに置いてあると思います。
乾燥海苔の特徴として、色が真っ黒です。(焼き海苔はちょっと緑っぽい)
ちなみに近年、巻き寿司には「焼き海苔」を使うことが多いですが、本来、巻きずしに使うのは、焼きのりではなく「乾燥海苔」なんですね。
しかし、海苔は味的に焼いたほうが風味が増して美味しく感じるため、嗜好重視となった近年では「焼き海苔」を使うようになったのかもしれません。
ついでにお伝えしておくと、
「韓国海苔」や「味付け海苔」なども加熱してありますから、酵素は死んでますよ。
ということで、
『磯香る!海老とブロッコリーの山葵マヨ和え』では、消化負担を少しでも減らすため、海苔は酵素を含む「乾燥海苔」を使って下みてさい。
私、試作で食べてみて、強く感じたのは海老とブロッコリーの甘味…
茹でた場合より、蒸したほうが甘味が強いような気がします。
レシピ見て下さい!
【追伸】
「蒸す」調理は、蒸し器が無くてもできますよ!蓋付きの鍋さえあれば。
↓↓
【材料】(1~2人前) | 分量 | 備考 |
エビ(バナメイなど小サイズ) | 5尾(70g) | |
ブロッコリー(中) | 1/2株(150g) | |
焼き板海苔 | 0.5g(例えば6cm×4cm1枚) | 味付け海苔のサイズなら2枚くらい (※注※味付け海苔はおすすめしない) |
【わざびマヨネーズ】 | 分量 | 備考 |
マヨネーズ | 30g | |
わさび | 小さじ1/2杯分 | チューブなら約3cm分 |
ピリッとわさびの辛味が効いたマヨネーズで食べやすく、
海苔の香りにエビとブロッコリーの甘味が口いっぱいに広がる易しい味…
酒の肴に最適です!
是非、作ってみて下さい。
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