【気温低下で飲むべき栄養スープ】
健幸料理家 佐藤周生です。
今回は、「今が旬の栄養も味も濃厚な、かぼちゃのスープ」を伝授します。
かぼちゃに多く含む栄養素の1つといえば「ベータカロテン」。
ベータカロテンは脂肪組織に一部蓄えられると、残りはビタミンAに変換されます。
カラダにとってそのビタミンAは非常に重要な栄養素の1つで、粘膜や肌などに深く影響し、摂取量が不足すると皮膚の乾燥、夜盲症、眼球乾燥症などを発症します。
酷い場合は発育障害、感染抵抗性減弱などを引き起こすこともあります。
ですから、食べ物からベータカロテンを摂ることは、すごく大事ってことです。
よって、かぼちゃを食べることはすごく有効…
例えば、人参(100g中)にはベータカロテンが11000μg(マイクログラム)含まれ、流石にカボチャも人参には敵いませんが、
それでも南瓜(100g中)には4000μg含み、ほうれん草などと同じくらいの含有量で、ベータカロテンの多い野菜の1つといえます。
で、他の栄養素も同様ですが、食材を茹でるとその水分に栄養素が溶け出ています。
この水分を捨ててしまっては勿体ない!
要するに、
煮たり、茹でて食べる場合はその茹で汁もできるだけ食べたほうがいいということです。
その点、汁物・スープなら茹で汁を食べる(飲む)料理ですから、溶け出た栄養素を無駄にしません!(加熱による消失が一定量あります)
ということで、今回おすすめしたいのは、
簡単に作れる「南瓜と豆乳のポタージュ」!
かぼちゃをササっとオリーブ油で炒めて少量の水で煮込み、やわらかくなったら玉じゃくしで潰して豆乳を加え、塩・コショウで味付けするだけ…
すごく簡単に作れますが、かぼちゃの自然な甘みと豆乳のコクが深~い味わいになって、食べやすいスープになっています。
あれこれ、余計な味付けは不要。
素材が美味しいものは、調理もシンプルにしたほうが美味しく作れます!
ちなみに「ポタージュ」とはスープの総称を指すので、”ポタージュスープ”と言ってしまうと「スープスープ」になってしまうので、お間違えの無いように。
(さらに韓国のチゲ鍋も「チゲ」という言葉が”鍋”という意味なので、「鍋鍋」になってしまい、チゲ鍋という言い方はおかしいそうです(笑))
で、もしポタージュの食感を良くしたいなら、ミキサーやブレンダーなどを利用して、かぼちゃを滑らかなペースト状にして下さい。
上品なポタージュになります。
それはそれとして、少しかぼちゃの粒々感が残っている粗っぽいポタージュも手作り感があって、それなりに良いですけどね。
私、「南瓜と豆乳のポタージュ」を試作した日が、夜に冷え込んだ日で、試食すると凄く体がポカポカ温まって、
「これ、真冬に体を温めるスープとしてもいけるスープだな」と思いました。
何といってもベータカロテンなど栄養素がたっぷり!
基本は栄養素を摂る健康のための「栄養スープ」として作って頂きたいです。
レシピ見て下さい!
↓↓
【材料】(1~2人前) | 分量 | 備考 |
かぼちゃ | 1/4コ(350g) | |
水 | 250cc | |
豆乳 | 100cc | |
出し昆布 | 1枚(3g) | |
オリーブ油 | 大さじ1杯(15cc) | |
塩 | 1つまみ | |
コショウ | 少々 | |
乾燥パセリ | 少々 |
1、かぼちゃ(1/4コ)は、種を取り除き、皮を綺麗に削り取ります。
※できるだけ皮が残らない様にする。
2、2cm角に切ります。(大体でOK)
3、鍋を中火にかけ、オリーブ油(大1)を敷き、40秒ほど熱したら、かぼちゃ加えて油を絡めるように炒めます。(中火のまま)
4、かぼちゃ全体に油が絡まったら、出し昆布(3g)と水(250cc)を加えて強火にします。
5、沸騰してきたら再び中火にして、かぼちゃがやわらかくなるまで煮込みます。(約8分)
6、8分ほど煮込んだ後、かぼちゃに串をさし、崩れるくらいにやわらかくなっていればOK。
火を止めます。
7、出し昆布を取り出し、穴あきお玉などでかぼちゃをペースト状になるまで潰します。
※ミキサーやブレンダー、フードプロセッサーがあれば、それらを使って下さい。
早く・滑らかなペースト状になります。
8、豆乳(100cc)を加えて、中火にかけます。
9、泡立て器などで混ぜます。
10、沸騰してきたら弱火にして、塩(1つまみ)、コショウ(少々)(画像は黒コショウ)を加えます。
混ぜながら1分煮込みます。
※沸騰後は常に混ぜないと沸騰の泡が大きくなり、かぼちゃが飛び散って火傷の恐れがある。
(濃度の濃い汁物や味噌ダレなども同様)
11、味見して、薄いようなら塩を少々加えて混ぜます。
味が良ければ出来上がり!火を止めます。
12、乾燥パセリを少々ふって完成です!
熱々のうちに食べきって下さい。
ベータカロテンを筆頭に、かぼちゃに含む栄養素が無駄なくたっぷり摂れる健康スープ!
かぼちゃの甘みと豆乳のコクによって味に深みのある濃厚ポタージュが楽しめます。
じゃが芋やさつま芋、大根や人参、玉ねぎ・蓮根などでも作れます。(根菜で作る場合は先に「すりおろしてから」加熱)
是非、作ってみて下さい!
こちら↓が参考になると思います!
ありがとうございます。長年(幼児の頃から)のかぼちゃ嫌いが、此方のレシピで克服できました。ブレンダーを持ってないのですが、粗めの食感が逆に私には好みでした。今度は、まだ作ったことのない【かぼちゃの煮物】にも、恐る恐るチャレンジしてみたいと思います。