”良い塩”の落とし穴…
料理で使う「塩」、どんなタイプをお使いですか?
健康に気を使っている方なら、
「ミネラルの多い塩が良いに決まってます!」
とお答えになるのではないでしょうか。
もちろん、正解です。
ミネラルというのは筋肉や骨などの組織を構成するために人間のカラダに不可欠ない栄養源。
これが不足することで様々な体調不良や病気に繋がります。
例えば、子供さんの場合で言えば、ミネラル不足で原因の分からない様々な症状が出るのですが、
「癇癪(かんしゃく)」もその1つ…
こ意外ですが実は、ミネラル不足が原因なのです。
実際、ミネラルの多い食生活に変えると徐々にですが、癇癪を起さなくなる。
大人の「いつもイライラする」といった精神的な症状もミネラル不足の可能性があります。
ですから、ミネラルをたっぷり摂ればそんなイライラもおさまるのですね。
それくらいミネラルは重要なわけです。
そして、それは「塩」からも摂取できるため、たっぷりのミネラルを含む海塩や岩塩が良いと。
でも、実は「ミネラルが多い」というところに「落とし穴」がある。
ミネラルが多い塩には、体に悪影響を与える「ある毒」が含まれているのです…
ということで、
今回は「ミネラルの多い塩は健康に良いの間違い!?」
というテーマでお伝えします。
カラダに悪影響がある塩とは?
結論から申し上げると、
問題は【硫酸塩】…
私も数年前までは「とにかくミネラルが多い塩が健康な塩」と思い込んでいて、一部の読者さんのにも「このミネラルたっぷりの塩が良いですよ」という感じでお伝えしていました。
ですが、「ミネラルが多ければいい」というわけでもないのですね。
塩化ナトリウム含有量(食塩相当量)が70%~80%台の塩は、残り20%~30%がミネラルです。
そういった非常にミネラルが多い塩には『硫酸マグネシウム』や『硫酸カルシウム』を多く含むのですね。
この塩を「硫酸塩」といって、腎臓に大きな負担をかけ、腸にも悪影響を与えます…
硫酸塩の危険性
腸内菌の中には硫酸塩を腸内腐敗物質の「硫化水素」に変化させる菌がいて、「硫化水素」は大腸の細胞内で代謝の邪魔をしたり、
腸管粘膜を損傷させ、酷くなると「潰瘍性大腸炎」など腸の病気を引き起こす炎症の原因になります。
また、硫化水素は硫黄臭…俗にいう卵が腐ったような臭いがするのですが、この香りがするようなものでも目にかゆみが出たり、呼吸が苦しくなったりします。
これは粘膜の破壊が起こっているためにそういった症状が出るのですね。
例えば、硫黄の温泉などが典型です。
硫化水素は濃度に関係なく毒性があるので、長期間「硫酸塩」を摂っていると腸を傷つけ、腎臓にも負担をかけるということ。
この硫化水素の毒性は1945年頃から研究が行われていて、160件以上のエビデンスが発表されています。
硫酸塩は”この製法”によって発生する…
塩作りには様々な製法がありますが、
例えば「噴霧乾燥」という製法は、海水を細かい霧状にして、その霧に温風を当てます。
すると水分だけが瞬間的に蒸発して海水に溶けていた塩化ナトリウムもミネラル分もすべて空中で結晶化すると。
こういった製法は非常に多くの『硫酸マグネシウム』や『硫酸カルシウム』を残し、硫酸塩となるわけです。
私も以前は使っていたのですが、「ぬちまーす」という塩はその製法で作られています。
体に良い硫化水素
硫化水素は全てが毒になるわけではありません。
硫化水素の産生の仕組みの違いで、カラダに悪くなるものと良くなるものがあると。
例えば、玉ねぎやニンニク、長ねぎやニラ。
これらには「硫化アリル」という成分を含みます。
硫化アリルなど有機硫黄化合物は体内酵素によって硫化水素を産生します。
このような仕組みで体内で発生した硫化水素はカラダに良い影響を与えるのですね。
その良い影響というのが「玉ねぎやニンニクはカラダに良い」といわれている理由で、
血液をサラサラにする、血液中の脂質を減らしたり、血流増加やミトコンドリアの保護などの効果になっているわけです。
なので、ニンニクや玉ねぎなどから摂る有機硫黄化物は健康に良いので、積極的に摂って頂きたい。
選ぶべき「塩」とは?
では、どんな「塩」を選べばいいのか?
それは、塩化ナトリウム含有量(食塩相当量)が70%~80%以上のもの。
ベストは、90%~95%の塩。
要は「ミネラルがそれほど多くない塩」ということになります。
もちろん、食卓塩などの「精製塩」や「激安の岩塩」などは塩化ナトリウム含有量(食塩相当量)が100%に近く、ミネラルを全くと言っていいほど含まないので避けるべき。
ですが、
ミネラルが多すぎる塩は「硫化水素」の危険があるので駄目ということですね。
また「還元力がすごい塩」という名前で売られている塩もバツ。
硫酸塩を還元するという意味なので、悪い「硫化水素」を産生するだけ。
カラダにマイナスにしかならないです。
とにかく、塩の成分表をしっかり見ることが大事。
表に書かれている商品名は「売るための謳い文句」ですから、その言葉に流されず、
成分表を見て食塩相当量がどの位なのか?
何gかをしっかり確認して、9割以上を選ぶということです。
最後に
いかがでしたでしょう。
健康志向の方々の中では「ミネラルが多い塩が良い塩」という常識になってますが、
実は「ミネラルが多すぎる塩」は健康に害になるということ。
今回、「製法によって硫酸塩を産生する」といいましたが、
食塩相当量が70%~80%台であれば、どんな塩であってもミネラルが多いことにはかわりないので、硫酸塩のリスクは高い。
ですので、90%~95%の天然の塩、昔ながらの天日干し塩が良いと思います。
日本語の商品名でも、原料はオーストラリア産や中国産などの場合も多いので、
できれば、国産がおすすめです。
スーパーでは中々見つからないので、百貨店などに行くか、ネット検索で探してみて下さい。
私のおすすめはこれ↓です。
高知・土佐の壮大な海から汲み上げたミネラル豊富な海水を、火入れせずに日光と自然風によって乾燥・結晶化させた天然塩。
昔ながらの天日干し製法です。
完成まで1~2ヶ月かかるので、相当手間暇かかってます。
食塩相当量は90.4gで約9割、硫酸塩のリスクは低く安心です。
残り1割がミネラル。
そのミネラルの種類も多く80種以上です。
また、味的にも塩味の奥に感じる甘み、辛み、酸味、苦みといった五味が含まれた味わいも楽しめます。
生産量が少ないので安くはないですが、
「健康のための塩」として摂るのもいいいかもしれませんね。
↓↓↓(クリック)
高知・土佐の天然塩「土佐の塩丸(とさのしおまる)」
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