【焼く?煮る?汁物?とにかく美味しい酒の肴】
佐藤 周生です。
今回は「汁物のようで汁物でない酒の肴」を伝授します。
和食の料理というのは、ほとんどの場合、以下の調理法別に分けることができます。
「刺身(造り)」「煮物」「蒸物」「焼物」「揚物」「酢の物(和え物)」「御飯物」「汁物」
(会席料理になると「合肴」「強肴」「進肴」「台の物」「蓋物」「しのぎ」など細かい分け方があり、様々な言い方があります。
「○○肴」というのは特定の料理が決まってないので、ハッキリ言って何でもOKです(例えば和風のグラタンとか)
「台の物」はステーキとか肉料理が多い。
「しのぎ」は会席料理の前半に提供する、少しお腹を膨らませるような料理(小さい寿司とか茶そばとか))
和食でなくても他のジャンルの料理でも、おおよそどれかの調理法に分けることができるわけですね。
例えば、魚のカルパッチョは「刺身」とか「酢物」に入りますし、
サラダは「酢物」、シチューは「煮物」、
小籠包は「蒸物」、シャケのムニエルは「焼物」、
ミックスフライは「揚物」という感じ…
(中華料理の炒め物は焼き物かな?)
でも、中には2つの調理法が合わさっていたり、どれにも当てはまらないような料理もあったりします。
例えば、
焼いてるけど最終的に”煮る”料理ですと「鮎の甘露煮」とか、
煮た後に揚げてさらに合わせだしをかける「里芋の揚げ出し」とか、
焼いてから蒸して、さらに焼いてタレを付ける「うなぎの蒲焼」とか
「○○煮」とか「○○焼き」とか、1つの調理法に当てはめることができない料理ってあるわけですね。
そんな料理の1つが今回のおすすめ、
「焼きタラの長芋すり流し」
長芋をすりおろして、それを出汁で伸ばして味付けして三つ葉も加え「吸物」みたいに…
その上にグリルで塩焼にした「タラの切り身」をのせる…
という汁物と焼き物も合わさった料理で、1つの調理法に当てはめられないと。
でも、こういった2つ以上の調理法を使い、ちょいと手間かけることで美味しくできるわけです。
「手間」と言っても作り出すと、さほど時間はかからないです。
で、とろろ芋は加熱すると粘りが出るので吸物という感じがしませんが、生のとろろ芋とはまた違う上品な味に…
そのとろろ芋にタラを絡めて食べることで、普段味わえないような美味しさと食感を楽しむことができます。
これが酒の肴にピッタリ!
日本酒、焼酎がおすすめですね。
で、「焼きタラの長芋すり流し」は、
夏場に作るなら、生のとろろ芋に冷ました吸物を加えて「冷やしとろろ汁」にしてもいいですね。
切り身の魚は焼き立て熱々をのせる…
魚はサワラやタイなどクセのない、臭みの少ない魚が合います。
私、この料理を1度だけ作ったことがあるのですが、どこの店で作ったか思い出せないんですよね。
変わった料理って忘れないはずなんですが、その時、何か嫌なことがあったのかもしれません。(笑)
とにかく、美味しいのは間違いないので、
試して頂きたい!
↓↓
【材料】(1人前) | 分量 | 備考 |
タラ切り身 | 1切れ(70g) | ※70~100g |
長芋 | 100g | |
三つ葉 | 2本(20g) | |
水 | 50cc | |
酒 | 小さじ1杯 | |
みりん | 小さじ1杯 | |
淡口しょう油 | 小さじ1杯 | |
塩 | 1つまみ | |
粉カツオ節 | 小さじ1杯 |
タイやサワラの切り身などクセの無い魚なら何でも代用できます。
是非作ってみて下さい。
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