薬味香る!小鯛の酒蒸し香味ダレ

【蒸し物】千切りの生姜と白ネギをたっぷりのせた小鯛を「酒蒸し」にし、高温胡麻油をぶっかけてジュッ!香味タレで中華風に仕上げる香り高い鯛の酒蒸しが楽しめます!

【「魚には塩をふる」で○○が4~5倍変わる!】

佐藤 周生です。

今回、お伝えする料理は、

「小鯛の酒蒸し 香味ダレ」という蒸し物…

「蒸し物は時間がかかって大変!」というイメージをお持ちの方が多い…

でも、そんなことはありません。

全ての蒸し物が時間がかかるわけではないです。

例えば、「茶碗蒸し」ですと、

たしかに下準備の作業が多いですし、蒸す時間も15~20分とそこそこ時間がかかる…

ですが、

魚の蒸し物の場合は下準備も簡単で、蒸す時間も最長で

10分程度。

(※蒸し物に限らず、どんな調理でも魚は高温で10分以上加熱すると身が硬くなってパサつく)

非常に簡単にできるのですね。

「蒸し物は時間がかかって大変」という考えは、今すぐ消し去って頂きたい。

何より、「蒸す」という調理法が使えるだけで、レパートリーが何十倍にも広がりますからね。

蒸し物を避けるなんて勿体なさ過ぎます。

ということで、「小鯛の酒蒸し 香味ダレ」

小鯛に薬味をのせ、酒をふって6分蒸して、タレをかけるだけ。

生姜・白ネギの薬味がたっぷりで香りが強く、魚臭さを感じることなく美味しく食べて頂けます。

「小鯛の酒蒸し 香味ダレ」なんて和風の料理名にしてますけど、

要は「魚の中華蒸し」です。

香味ダレが胡麻油を効かせた中華風のタレになっているので、中華蒸しです。

中華では”紹興酒”をかけて蒸すようですが、私は中華料理も「和」にしてお伝えしたいので、

「日本酒」をふって蒸してます。

元々、和食にも酒蒸しという料理がありますから。

そして、特に魚の中華料理は和食にアレンジするほうが美味しく食べて頂ける。

なぜなら、和食では魚料理に欠かせない「基本」を交えて作るから。

その基本とは「塩をふって時間をおく」。

長くなるので簡単に説明しますが、魚に塩をふっておくと塩が身の中に滲みて浸透圧の効果で、水分が出てきます。

この水分に魚の臭み成分も含んでいて、塩をふることで臭みが抜けるわけですね。

さらに塩の効果で身のたんぱく質が化学変化を起こし、旨味成分(アミノ酸)がたくさん出てくる。

2つの効果によって、美味しくなるのです。

この手間をやるかやらないかで、魚の美味しさは4~5倍になると言っても過言ではないです。

例えば、「干し魚」っておいしいですよね。

脂ののったアジの一夜干しとか…

干し魚は”塩水”に浸けたのち天日干ししますが、塩の効果で美味しくなるわけです。

また、冷凍食品の白身魚のフライ…

あれ、衣を外して魚の身だけを食べて見れば分かりますが、

そこそこ強い「塩味」がします。

この塩味も上記の効果を引き出すため。

それで白身フライは美味しいのです。
(冷凍食品を進めているわけではないです、例えです(笑)、添加物たっぷりの冷凍食品は避けましょう)

ですから、魚料理を美味しく食べたいなら、基本的には、

「塩をふって時間をおく」という作業をやるべき。

この下準備があるから…

「魚料理を美味しく食べるには?」を知り尽した和食だから、中華の魚料理でも和食にして作って頂くほうが美味しくなる、ということです。

和食の良い要素を加えて…という言い方が正しいですかね…

「小鯛の酒蒸し 香味ダレ」は、

タレがポイントで胡麻油を加えるのですが、”単に加えるだけではない”ところがこの料理の美味しさの秘密になっていると思います。

ここは「中華らしい作り方」という感じがしますね。

その”中華らしさ”とは?

※ヒント⇒”じゅぅ~”…

レシピで確認してみて下さい。
↓↓

【材料】(1人前)           分量           備考         
小鯛1尾(200g)丸ごと1尾調理済み(ウロコ・内臓を取ったもの)を使う
もめん豆腐(400g)1/8丁
まいたけ1/4P(25g)キノコなら何でもOK
白ネギ(長ネギ)太さ2cm4cm(1/10本)(25g)
生姜薄切り10枚(10g)
刻みネギ少量
だし昆布5cm×10cm(5g)
小さじ1杯
大さじ2杯
【香味タレ】      分量        備考
濃口しょう油大さじ1杯
小さじ1杯
みりん小さじ2杯
※胡麻油大さじ1杯※熱して小鯛に直接かける
1、小鯛は、全体に塩(小1杯分)をふり、20分置く。
2、薬味を切ります。

生姜(10g)は、薄切りにし、重ねて千切りにします。
3、白ネギ(長さ4cm、25g)は縦半分に切り(中芯まで)、開いて芯を除きます。

重ねて千切りにします。

※芯は付け合わせに使う
4、千切りの生姜と白ネギを混ぜ、ササっと水洗し、水分をきっておきます。
5、まいたけ(1/4)、豆腐は(1/8丁)は一口サイズに切っておきます。
6、即席蒸し器を準備します。

※蓋付き大きい鍋に小皿を敷き、小皿の高さまで水を入れて沸かす。

※小皿の中にも水を入れて浮かないようにする。
7、20分置いた小鯛は、キッチンペーパーで表面を拭き取り、

両面に切り込み(十文字2ヶ所)を入れます。

※中骨に当たるまで深く切り込んで下さい。
8、鍋に入る大きさの平皿にだし昆布(5cm×10cm)敷き、小鯛をのせます。

薬味の【半分】(残りは最後にのせる)を広げて小鯛にのせ、酒(大2)を全体にふります。
9、まいたけ、もめん豆腐、白ネギの芯を手前にのせ(※画像では写ってませんが…)、

蒸し器(沸騰状態)に入れ、「中火にして6分」蒸します。

※途中、お湯が減ったら足す。

10、蒸している間に【香味タレ】を作ります。

ボウルに濃口しょう油(大1)、酢(小1)、みりん(小2)を入れ、混ぜておきます。

※胡麻油は入れない。
11、小鯛は6分蒸したら出来上がり!

取り出します。
12、胡麻油(大1)をフライパンに入れて熱します。

※煙が出るくらいまで強火で熱する。
13、(11、)を器に移し変え、綺麗に盛ります。(付け合せを手前に)

※器は変えなくてもいいが、蒸す時に使う器と盛り付ける器は変えたほうが綺麗。

蒸し汁を大さじ2杯分だけ、全体にかけます。
14、熱した(煙が出るまで)胡麻油を小鯛にかけます。(小鯛全体に)

【注意】高温なので火傷に十分注意!!
15、【香味ダレ】を全体にかけます。
16、残り半分の薬味(千切り生姜・白ネギ)と刻みネギをのせて完成です!

鯛は切り身でもOK。

代用はカレイ、メバル、イサキなど…

切身はカレイ切り身、鯛切り身、シャケ切り身など基本的には白身魚が合います。

青魚は、サワラ、ブリなど臭みが少ない青魚ならOK。

応用法としては【アルミホイルに包んでフライパンで”焼き蒸し”】にする。

この方法ならホイルごと器に盛ればいいので、簡単に作れると思います。

是非、作ってみて下さい。

焼きタラの長芋すり流し

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