ニワトリにつつかれる男
佐藤です。
”高野豆腐の煮物”ってどんな味付けの煮汁で焚けばいいのか?
私は、修行時代に煮物の数をこなしていませんでした。
その後、28歳から働きだした大衆向け割烹料理の店で、初日から煮物全般を任されました。
大衆向け料理店だとあまり手のこんだ煮物を作りません。
南京(かぼちゃ)を木の葉の形に剥いたり、里芋を六角形に剥いたりして焚く上品な煮物なんか必要ない店でした。
ごく普通に家庭でも食べるような「肉じゃが」などの煮物を作ることが要求されました。
その店のお昼のランチ(定食)には、野菜の煮物が付いています。
毎日、煮物を焚きます。
知っている限りの大衆向けの煮物を考えて作っていました。
が、当時仲良くして頂いた10歳年上の調理師さんから言われました。
「佐藤ちゃん、最近おんなじ煮物が続いてるから、”高野豆腐”焚いてや」と…
私は、高野豆腐を焚いたことがありませんでした。
下準備の仕方は頭にありましたが『煮汁』の作り方が分かりませんでした。
正直にそれを伝え、『煮汁』の作り方を伝授して頂きました。
「高野の煮汁?あんなの簡単やで!」
私は、この煮汁の作り方を伝授されてから、他の家庭料理の煮物にも応用して味が安定するようになりました。
煮物を作るのが簡単になったわけです。
この『煮汁』は、あなたにも何度も伝授している”割合”で焚く方法です。
今回あなたが、この「煮汁の割合」を右から左へ軽く聞き流すと、これから先、「煮物は難しい料理」と思い込んだまま美味しい煮物が作れないです。
煮物のレパートリーを増やすことができません。
かなり重要な知識を逃すことになりいずれ後悔します。
が、この「煮汁の割合」を熟知しておくと様々な料理に応用でき、レパートリーも増やせ、今まで「難しい!」と思っていた煮物も簡単にできます。
その煮汁の割合は、
「出し汁10:酒1:みりん1:淡口1」です。
高野豆腐に合う味にするため、砂糖も加えます。
今回の煮物は、”白い”高野豆腐です。
白色のまま焚き上がったほうが美味しそうに見えます。
「割合」を応用して色の薄い煮汁にします。
淡口しょうゆを香りを付ける程度の極少量にして、足りない味を『塩』で補います。
大根、里芋など白く仕上げたい野菜の煮物すべてに応用できます。
高野豆腐だけでも美味しく焚けますがさらに旨味を加えるため”鶏のせせり肉”を入れます。
せせり肉は、首の肉です。
ニワトリが「カクカク、カクカク」機敏に動かしている部分なので焚くと”味”が出ます。
高野豆腐に”旨味”が加わります。
美味しさは、高野豆腐だけより数倍は美味しくなります。
予断ですが、私は子供の頃、飼っていたニワトリに脚をつつかれまくれ、追いかけられた嫌な思い出があります。
けっこう痛いです。
スーパーで購入する高野豆腐は一口大に切ってあるものを使用して下さい。
切る手間をなくしましょう。
色合いが白っぽく単調なので綺麗な緑色のスナップエンドウをゆでて添えました。
旨味の強烈な高野豆腐の簡単な作り方、解説します!
↓↓
【材料】 (1人前)
高野豆腐…80g
(一口大にカットしてあるタイプ)
鶏せせり肉…100g
スナップエンドウ…40g(5本)
【煮汁】
水…500cc
清酒…50cc
みりん…50cc
(10:1:1になってます)
砂糖…30g
塩…3g
淡口しょうゆ…3cc
粉カツオ節…小さじ1杯半
「10:1:1:1」の割合を覚えて、作ってみてください!
今日の料理、むずかしそうですか?
食べてみたいですか?
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≪1. 教えてくださあい
水⇒酒⇒みりん⇒濃口醤油⇒砂糖⇒おろし生姜の順に入れる
という理由はなんですか?≫
私の答え・・・
≪質問ありがとうございます!
「水⇒酒⇒みりん⇒濃口醤油⇒砂糖⇒おろし生姜の順に入れる」理由は、ですね。
多い分量のものから、入れていく方が量りやすいからです…
実は、深い意味はありません。
この料理で説明している「煮付けの方法」は、調味料を合わせて煮汁を作ってから、そこに魚を入れて煮る方法です。
なので、調味料がよく混ざって溶けていればいいです。
砂糖やしょう油から入れても問題ないです。
ご存知だと思いますが、”和食の基本”、調味料を入れる順番は、
「さ・し・す・せ・そ」です。
「砂糖⇒塩⇒酢⇒しょう油⇒味噌」の順ですね。
煮付けには、もう1つの「方法」があります。
魚を酒と水で焚きながら、調味料を加えて煮付けていく方法です。
この方法では、「さ・し・す・せ・そ」が有効です。
煮付けに使う調味料は砂糖、しょうゆです。
砂糖⇒しょう油の順ですね。
「後から味をつけていく」という料理には
『さ・し・す・せ・そ』は、有効ですよ。≫
————ここまで—————-
こんな感じで熱くお答えしました。
是非!コメント待っております!
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