ヤクザ!?から教わった「マグロ丼」
佐藤 周生です。
「あっさり胡麻タレのマグロ丼」を伝授します。
27歳の春…私は、料理の世界に入って7年修行した店を辞めました。
辞めた理由は「もっと上の料理を学びたい!」と、他の店でも働いてみたかったからです。
が、人付き合いのヘタな私は、この時をキッケケに店を転々とするようになりました。
自分でも何件の店で働いたか分からないほど転々と…
はっきり憶えているだけで8店。
調理のアルバイト的な仕事を合わせると10件以上になります。
あるお店では、手で煮物を摑んで盛り付けるなどあまりに汚い仕事スタイルに耐え切れず3日で辞めたり…
料理長と考え方が合わず、3ヶ月で辞めたりしました。
転々とし過ぎて面接の際、
「この人、すぐ辞めそうだな…」
と思われるのが嫌で、履歴書をごまかして書いたこともありました。
修行した店で基本は身についていたので、調理師としてそれなりの仕事はできました。
が、高級店の料理長になれるほど料理の知識も技術も器量もありません。
それのに、高給を求めて次の店を探すばかり。
「自分の店を出す!」
「金貯めなアカンから、最低月30万円は欲しい」
”自分のこと、自分が優先”
こんな考え方でいたので人間関係も上手くいかなかったのだと思います。
で、32歳の時、4店目(多分…)に働いた店は、日本料理店。
25席の小さな店で、本格会席料理をちょっと崩した一般の方でも入りやすいコース料理を出す店。
(ちなみに日本料理店と割烹料理店の違いは、簡単にいうとコース料理と単品料理です、日本料理店=コース料理、割烹料理店=単品料理です。なので「居酒屋」は割烹料理店が原点です)
この店、私の料理技術でなんとか通用しました。
毎日、カウンターに立ち刺身を切る経営者の60歳のおやっさん(店主)は、大阪で3本の指に入る「煮方の○○」と言わしめる職人さんの片腕としてやってきたスゴ腕の人。
見た目は、確実に「任俠の人」ですが、いつも笑いながら&焼酎呑みながら仕事してました。
この店を50歳という高齢で立ち上げるほどのタフさには驚きました。
店は、大繁盛しているわけでもなく、おそらく儲けはなく”とんとん”くらいで経営していたと思います。
そんな経営状態でしたが、たいした仕事もできない私の希望通りに月30万円出してくれました。
昔気質(かたぎ)で懐の深い方です。
「こういう器の大きい人にならないと、自分の店なんか持てないな」と勉強させられたことを記憶しています。
が、あれから17年経ちましたが、ほとんど成長していない自分が情けないです…
そんな多くのことを学ばせてもらったその店で、特に記憶に残っている料理の1つを今回は伝授します!
(料理は全部、秘密のノートに書いてますが、すぐに思い出せる料理)
それは、「あっさり胡麻タレのマグロ丼」。
出し汁4:みりん1:濃口しょう油1の「割合」の出し汁に胡麻ペースト(練り胡麻)とすり胡麻を加えた”特製の胡麻タレ”をかけるマグロ丼。
海鮮の丼ぶりというとすし飯の場合もありますが、このマグロ丼は飯は、白ご飯です。
熱々ごはんに、海苔、炒り玉子、マグロをのせ、ネギ、胡麻を散らした彩り綺麗な丼ぶり…
胡麻ダレの風味と適度な味の濃さで食べ出したら一気に口にかき込みたくなる豪快丼です。
その店でランチタイムのメニューで出していました。
ランチタイムは女性のお客さんが多かったのですが、この「マグロ丼」を注文される方も多かったです。
おそらく、見た目の彩りの良さから頼む方もいらっしゃったと思います。
盛り付けも参考になるレシピ、見て下さい!
↓↓
【材料】
マグロ(柵)…80~100g
卵…1コ
もみ海苔…適量
刻みネギ…適量
炒り胡麻…少々
大葉…1枚
【あっさり旨だし胡麻タレ】
出し汁…4:1:1
水小さじ4、みりん小さじ1、濃口しょう油1、粉かつお節 小さじ1
練り胡麻(胡麻ペーストまたはすり胡麻でもOK)…小さじ2
すり胡麻…小さじ1
胡麻タレを好きな量かけて食べて下さい!
コレだけ胡麻を食べればけっこうな胡麻成分の”セサミン”が摂取できますよ。
是非、作ってみて下さい!
この記事へのコメントはありません。