『「アミラーゼ効果、強力体質」ではありませんか?』
今回は、「八宝菜のような和風仕立ての野菜炒め」を伝授します。
佐藤 周生です。
先日、あるテレビ番組を見ていて「料理の謎」が1つ解けました…
それは中華丼など、「とろみのある料理を食べている途中でとろみが消えていく現象」。
これ、経験がある方が大半だと思いますが、結構ドロッとしたとろみ料理でも、食べているうちにだんだんとろみが消えていく…
その謎の答えを先に申し上げると、その原因は、
「唾液に含まれるアミラーゼ(ジアスターゼ)の効果」…
アミラーゼ(ジアスターゼ) は炭水化物を分解する酵素です。
ごはんや麺類、パンなどを消化する際に必須の酵素。
で、料理のとろみの素は片栗粉ですよね。
和食では吉野葛を使いますが、どちらも「でんぷん」で出来ています。
要は炭水化物。
なので、例えば「中華丼」を食べる時は、レンゲですくって口の中に入れ、そのレンゲでまたすくって食べる、というのを繰り返します。
そうするとレンゲに付いた唾液(アミラーゼ)が中華丼の中にちょっとづつ混ざっていって、とろみの澱粉を分解してしまう…
だから、とろみが消えるわけです。
で、その番組というのは、有吉さんとマツコさんのバラエティー番組。
ディレクターさんの一人が中華丼を食べると、とろみが無くなるのが異常に早いのですね。
要するにアミラーゼ(ジアスターゼ)の分泌量が普通の人より多い。
だから、すぐとろみが無くなってしまう。いろんなお店で検証するのですが、どこの料理屋さんでも同じ結果に。
で、中華の料理人さんの一人が「とろみが無くなるのがくやしい」(なんで悔しいのかよくわかりませんが笑)ということで、大量の片栗粉を加えた「どろどろの中華丼」を特別に作って食べさせるのですが、
3口くらいでとろみが消え、サラサラ餡の中華丼になり果てる…
強烈な唾液(アミラーゼ)の効果です。
その料理人さん、けっこう落ち込んでました(笑)。
見ていてめちゃくちゃ面白かったです。
で、そのディレクターさんの唾液を調べると一般の方の数倍のアミラーゼの量が含まれていました。
意外とそういう方って居るみたいで、マツコさんも同じだそうです。
でも私が思うに、逆にそれが当たり前で現代人のアミラーゼの分泌量が減っているのではないかと懸念しています。
アミラーゼの分泌が少ない⇒消化不良になりやすい⇒消化器官に負担をかける⇒内臓疾患に…
また、消化不良⇒未消化物が小腸から血液に入る⇒あらゆる病気を引き起こす、ということも。
なので、自分のアミラーゼ分泌が多いか?少ないか?を知っておくことは健康状態を知ることにも繋がると思っています。
ということで、今回の料理は、自分のアミラーゼの分泌量を調べるのにもってこいの、
「冬野菜と豚肉の和風あん仕立て」を伝授!
かぶ、白菜、水菜など冬野菜と豚ロース肉を炒めて和風あんで仕上げる、八宝菜のようなおかず一品です。
炒め物を餡仕立てにすると冬の季節に食べやすい、やさしい味わいになります。
で、その餡もいつもお伝えしている「割合の合わせだし」で作れます。
「出汁10:みりん1:淡口しょう油1」の「合わせだし」に片栗粉を加えるだけ。
加熱すれば、自然ととろみが付くので簡単です。
どんぶりごはんにのせて、中華丼風にしてもいいですね。
で、この 「冬野菜と豚肉の和風あん仕立て」 を食べて、ご自分のアミラーゼ量を検証してみて下さい。
なかなかとろみが消えない場合は、アミラーゼの分泌量が少なく消化に負担をかけているのかもしれません。
普段の食生活を考えるきっかけになればと思います。
良かったら、結果を教えて下さい。
ちなみに私の場合は、さほど早くとろみが消えないので、分泌量は多くは無いかもしれませんね。
レシピです。
↓↓
【材料】(1~2人前)
豚ロース肉スライス(生姜焼き用)…100g
かぶ…大1/8個(100g)
白菜…大1枚(100g)
人参…小1/4本(40g)
しめじ…1/6P(50g)
厚揚げ(四角)…1/2枚
油…小さじ2杯
酒…大さじ1杯
【和風あん】
割合「出汁10:みりん1:淡口しょう油1」
水…200cc
粉カツオ節…小さじ2杯
みりん…大さじ1杯と小さじ1杯(20cc)
淡口しょう油… 大さじ1杯と小さじ1杯(20cc)
片栗粉…大さじ1杯
冬野菜を炒め、和風あんで仕上げる!
八宝菜のようなおかずなる一品です。
是非作ってみて下さい。
【追伸】
中華丼や天津飯など「とろみ料理」を食べていて「いつもすぐにとろみが無くなる」という方は、唾液のアミラーゼ分泌力が強い体質なので、
今回の「冬野菜と豚肉の和風あん仕立て」のとろみも強めにした方が良いかもしれませんね(笑)
その場合は、片栗粉の量を2倍に(大さじ2杯)してみて下さい。
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