職人のみが知る秘密の「田楽みそ」

「風味が豊かな!”田楽みそ”」

 佐藤です。

今回は、「田楽料理に欠かせない!白みそで作る、万能『玉みそ』」に引き続き、「赤味噌で作る”田楽みそ”」を伝授します。

私は、20歳の頃に「田楽みそ」を始めに修行したお店でマスターしました。

秋になると「かも茄子」と言って丸なすの仲間で京野菜ですが、これで「茄子田楽」を作ります。

丸のまま、スプーンで中をくり貫いて皮を縞模様に剥きとります。

金串でブスブスと何十箇所も刺し、熱を通しやすくします。

で、丸ごと油で揚げる。

揚がったら、軽く潰すような感じで”ちょうちん”の形に整えます。

軽く潰す・・・”押す”と言った方がわかりやすいと思いますが、押すことで余分な油分を絞り出すこともできます。

で、「田楽みそ」を酒でのばし、くり貫いて穴の空いた部分に流し込む。

かも茄子を箸で裂いて、田楽みそをベッタリ付けながら食べます。

濃厚な味噌に油を含んだ茄子の身が絡むと、「日本人でよかった・・・」と思えてくる味が楽しめます。

これが、「かも茄子の田楽」。

秋の旬になるとよく売れるのです。

「田楽みそ」を仕込んでも仕込んでもすぐになくなります。

私は、この「田楽みそ」の仕込みが嫌いでした。

30リットル入る、でかい鍋で大量に仕込むのですが、一度作り始めると完成するまで混ぜ続けないといけません。

混ぜ続けないと、焦げてしまうからです。(焦げると売り物になりません)

今回あなたに伝授する『田楽みそ』は、10~15分あれば簡単に作れますが、大量に仕込むとなると1時間は混ぜ続けることになります。

手が休めない。

だるくなって手を休めると、沸騰の泡がプツプツと出るので、味噌が顔や手にピシ!ピシ!っと飛んできます。

これが、無茶苦茶熱い!

熱いというより針で刺されたような痛みがします。激熱。

火傷のようになることも・・・

1時間、一瞬も気が抜けない。

なので、私の中で「嫌いな仕込みトップ5」に入るほど回避したい仕事でした。

が、手間のかかる「田楽みそ」ですから、味噌だけですごく旨い!

得意のつまみ食いで、いつも指ですくって舐めてました。(もちろん、冷めた状態の・・・)

私の舌が覚えている美味しい「田楽みそ」を今からあなたに継承します。

茄子田楽だけでなく、味噌カツなど多くの料理に使うことができるのでレパートリーも勝手に増幅します。

今回伝授する「田楽みそ」、作り方は、かなり簡単ですが、ほかでは知ることのできない特別なレシピなっています。

それは、和食職人のみが知る、秘密の隠し味(隠し風味)が加えてあるため・・・これがちょっと入るだけで、1ランク上の「田楽みそ」になります。

特別な「田楽みそ」レシピすぐにみておいて下さい!
↓↓↓

【材料】

赤みそ・・・70g
(色の濃い(茶色でなく”黒”)タイプがベスト。余計な調味料が加わってないものが適してます、原材料名を確認して下さい)

卵黄・・・1個
酒(清酒)・・・15cc(大さじ1杯)
みりん・・・15cc(大さじ1杯)
”濃口”醤油・・・3cc
砂糖・・・”25g”
(赤味噌は白味噌ほどの甘味がなく、辛味が強いので砂糖を多めに入れます)

胡麻油・・・5滴

(『玉味噌』は薄口しょう油を入れますが、『田楽みそ』は”濃口”しょう油です、しょうゆを少々入れると風味がよくなります)

1、鍋に赤味噌、卵黄を入れます。

(ズボラして、直接鍋をはかりにのせ計量すれば洗い物が減ります)

まず、赤味噌、卵黄だけを入れて木ヘラなどでよく混ぜます。
 
調味料を先に入れて混ぜようとすると卵黄が均等に混ざらないので、赤味噌と卵黄だけを先に混ぜておきます。

(また、味噌に熱を加えた後に黄身を入れると混ざる前に熱で固ってしまいます)

(はかりをどけて、下に布巾などを敷くと鍋が動かず混ぜやすいです)
2、 酒、みりん、濃口醤油、砂糖を加えてよく混ぜます。
 
(少しづつ味噌に調味料を混ぜ込んでいくイメージです。

中央付近を木ヘラで小さく回しながら混ぜます、大きく混ぜると調味料が飛び散ったり、調味料がなかなか味噌に混ざらないので)
 
(ベストの方法は、各調味料を入れるたびに混ぜるといいです。

均等に早く混ざります、酒入れる⇒混ざったら、みりん入れて混ぜる⇒混ざったら、薄くしょう油を入れて混ぜる・・・と言う具合です)
3、調味料が完全に混ざったら、火にかけます。

弱火にして(強火で煮詰める焦げます)混ぜ続けます。
 
プツプツ沸いてくると、鍋底からどろっと粘りが出てくるので鍋底を削るように混ぜます。
4、水分が減って、ポテッとした粘度感になったら出来上がり!
 
”隠し味”に『胡麻油』をぶち込みます。(ポタポタっと5滴ほど)(コクと風味が増して1ランク上の”田楽みそ”に仕上がります)
 
さらによく混ぜ、火を止めます。(プツプツ沸いてから約2分です)
5、できたらすぐにボウルや小鉢やタッパなどに移し変えます。

(鍋のまま置くとカチカチに固まって鍋に付き取れにくくなります)

荒熱が取れたらラップして冷まし後、冷蔵保存してください。(約1ヶ月、日持ちします)

『田楽みそ』は、『玉みそ』同様、様々な料理に使うことができます。

”味噌カツ”は、この『田楽みそ』で作れます。

どちらも冷蔵保存で1ヶ月日持ちするので、時々『田楽みそ』、『玉みそ』を使った料理を伝授していきますので!

明日、赤味噌を買ってきて風味豊かな『田楽みそ』を作っておいて下さい!

15分で作れますよ。

「作り方」のベースは、下の動画をご覧下さい!
↓↓↓