佐藤です。
今回は、「少々」についてお話します。
「少々?何のこと?」
といった感じですが、
前日頂いたご質問…
「よく、コショウとか塩とか”少々”と書いてありますが、どのくらいなのか分かりません」
料理を始めたばかりの方は、分からないかもしれませんが、料理経験が長ければ、これ、わかりますよね?
なぜなら、料理の基本だから…
「少々」とは、
【ひとさし指と親指の2本の指でつまんだ量】
のことを言います。
舌で感じる感覚でいうと…
例えば、ある料理で塩がちょっと足りないと感じるときに、塩を加えて味が
「ちょっと変ったかな」と分かる塩の量。
それが、「少々」です。
コショウなら、「少々」加えて、「ちょっとピリっと辛くなった」と感じる程度。
これを基準にすればいいと思います。
(肉や魚にふる「少々」の場合は、出来上がって食べるまで味が分からないので、何ども試して、
「この量だと多いんだな」
「これじゃ少ないのか…」
と経験を積むしかないと思います)
基本的には、「少々」は、
【ひとさし指と親指の2本の指でつまんだ量】です。
ただ、指が太くて大きい人もいれば、細い人もいます。
なので、同じ「少々」でも量が分かってきます。
また、調味料の種類によっても変わってきます。
例えば塩なら、サラサラタイプは、たくさんつまめない。
反対に、天然塩などの水分が多いしっとりの塩ならたくさんつまめます。
指に引っ付いてきますからね。
コショウを指でつまんで加えるとしたら、粗挽きコショウとホワイトペッパーとではつまめる量が変わってきます。
なので、【ひとさし指と親指の2本の指でつまんだ量】をとりあえず加えてみる。
で、味に変化がなければ、さらに「少々」加える。
自分の舌で感じる感覚を基準にすればいいと思います。
自分で食べるわけですから…
自分の舌で感じる味の感覚に集中しながら料理を作ると味に対して敏感になっていきます。
舌が研ぎ澄まされ、さらに美味しい料理が作れるようになる、そんなメリットも出てきます。
で、コショウの場合は、容器から直接出しますよね?
なので、「少々」は2~3ふりと考えて頂ければいいと思います。
それで、「少々」は、レシピを作成する側からすると結構、曖昧なのです。
きっちり分量が決まっている合わせ調味料なら、大きく味が変ることはありませんが、肉や魚など食材の厚み、大きさ、形が変ると、「少々」では足りないこともあるわけです。
汁物なら、微妙な火加減の違いで水分の蒸発量も変わってくる。
すると、少々でも多かったり、少なかったり…
おそらく、調理師さんでも料理研究家のおばちゃんたちでも「感覚」でレシピを作っていると思うのです。
(全てではないですが…)
舌で感じる丁度いい美味しい感覚。
人によって感じ方って違いますよね?
だから、「少々」という曖昧さでごまかしているともいえます。
私のレシピも含めて…
とにかく、1つの基準として
「少々」は【ひとさし指と親指の2本の指でつまんだ量】
これをとりあえず入れる(ふる)。
で、味に変化がなければ、さらに「少々」加える。
自分の舌で感じる「変化」の感覚を基準にする。
と言うことです。
肉、魚の「少々」の場合もとりあえず、【ひとさし指と親指の2本の指でつまんだ量】を基準にふる。
使う食材がレシピに記載のグラムより大きければ、もうちょっと増やす、小さければ「少々」よりも若干減らす。
是非覚えておいて下さい。
ちなみに、「1つまみ」は、
【ひとさし指と中指と親指の3本指でつまんだ量】です。
少々は、「2本指」、一つまみは、「3歩指」と覚えておけば、いろんなレシピの「少々」「1つまみ」で迷うこともなくなると思います。
レシピを作った方が、この基本を”しっかりマスターしていれば”、美味しくできるはずです。
クックパッドにレシピを掲載している方が、「基本」をちゃんと理解していることを祈りましょう…
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