現在の油の常識
佐藤です。
読者さんからのメールで多いのが、
「どんな油を使うのがいいですか?」という質問。
ですので、今回は、『油』について話します。
私がいろいろと勉強して今、信じていることをお伝えします。
(以前話した内容です)
健康に詳しい場合は、油について今回話すことと違う意見をお持ちかもしれません。
が、私も含めてそれは今自分が信じていることですよね?
それって本当かどうか実際のところ分からない…
もちろん私が言っている事も実際は本当かどうかなんて分からないです。
様々な健康の研究が進んでいけば、新しい発見があり、今まで常識と思われていたことが覆されていきます。
ですので、広い視野で聞いて頂けるとありがたいです。
で、油は、料理の”出来栄え”を優先するのか?
”健康を”優先するのか?
で、若干変わってくると思います。
今回は、”健康を優先した”話をしていきます。
「激変した油の常識」です。
この話を知っておくと、
「脂分の多い物は食べたらダメだ!」
「油は全部敵だ!」
と食べることを過剰に制限する必要がなくなります。
ある一定の油は、「積極的に摂った方がいいんだ」ということが理解でき、”油”を安心して摂って頂けます。
健康になりたい、減量したい…
となれば、体のために食事で摂る「”油分”は減らす」が常識です。
が、これが、最新の栄養学ではくつがえろうとしています。
いや、すでにくつがえっているかもしれません。
現に、2010年まで「日本人の食事摂取基準(30代)」の1日に摂取するエネルギーの割合のうち”脂質”が占める割合は、25%に設定されていました。
ですが、2015年には、30%にまで引き上げられています。
さらには、”コレステロール”。
摂り過ぎると中性脂肪になったり、高脂血症になったりするといわれ、卵に多く含まれていることは有名ですが、多く摂取しても血中コレステロール値にほぼ”関係なし”と今では言われています。
コレステロールは体内で代謝できる量が1日で2gほどです。
その量で勝手に調節されるので、食べ物から摂るほど体への合成量が減っていきます。
「卵は、1日5~6個まで食べてもOK」
とまで言い切る研究者もいます。
また、3731人の日本人を17年間追跡調査した、「脳こうそくと食生活の関係」の結果では、コレステロールの摂取量が多い人ほど脳こうそくの死亡リスクが”低かった”そうです。
このように、今まで多くの人が信じていた、「摂ったら駄目!」という油に関する常識がここ十数年の研究によって激変しています。
「それじゃ、油物はいくら食べても大丈夫なんだ!」というわけではありません。
油の種類によっては過剰に摂取すれば蓄積され、体に何らかの悪影響が出ます。
摂取するべき、体のために”いい油”というのがあります。
反対に”悪い”油もあります。
簡単に言うと…
避けるべき、摂りすぎに注意すべき”油”は、
使い古した油(使って長期間放置した揚げ油など)、マーガリン、シュートニング、サラダ油。
マーガリンとシュートニングは、元は常温で液体の植物性の油。
特殊加工で固体にしているわけですが、この加工処理の時に一部が「トランス脂肪酸」という油になります。
コイツは、冠動脈疾患を引き起こす可能性があります。
冠動脈疾患とは、心臓まわりの冠動脈の内壁に沈着した脂肪などが血管の内腔を狭めて血液量が減少し、酸素や栄養素を心筋に運べなくなる病気です。
胸が痛くなったり、胸が圧迫される感覚を招きます。
狭心症の症状のことです。
アメリカでは現在、「トランス脂肪酸」に徐々に規制をかけていますが、日本では規制がありません。
ただ、日本人が摂取している「トランス脂肪酸」は、摂取する油分全体の約1%。
アメリカが摂取する量に比べれば少なくほぼ影響はないとも言われ、それほど心配する必要はないです。
次は、”いい油”について、それから最近はテレビでもよく取り上げられている”オメガ9、6、3”などについて詳しく暴露します。
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