「15分で済む!?手間なし煮付け」
佐藤です。
今回は、「手間無し、簡単魚の煮付け」を伝授します。
魚の煮付けの下準備で、「ちょっと面倒だな」と思う作業に『湯通し』があります。
熱湯に魚をササっとくぐらせて、表面の色が変ったら、すぐに冷水に落として、冷ます…
ちなみに熱湯の温度は、70~80℃がいいです。
完全沸騰した湯で『湯通し』すると、急激に表面が加熱されるので、魚の皮がズル剥けることがあります。
特に刺身で食べられるような鮮度抜群の魚ですと、皮が縮んで破け、身がむき出しになり、出来上がりが美味しそうに見えない…
やはり皮が綺麗に残ったままの方が煮汁が表面に付いた時の光沢が美しいので美味しそうに見えますよね。
なので、湯が沸騰したら火を止めてしまい、少し間をおいてから、魚をくぐらせると上手くいきます。
で、『湯通し』することで得られる効果は、
・魚の臭みを少し抑えることができる
・煮崩れを防止できる です。
焼く、揚げる調理法なら魚をそのまま加熱しても、臭みの元となる脂分や水分が抜け出ていってくれます。
なので、臭みを感じにくいのですね。
その点、煮付けは、煮汁に臭みの元が溶け出てくる…
煮付けは煮汁を魚の身に絡めながら食べますよね?
ダイレクトに臭みを感じてしまいます。
だから、『湯通し』で臭みの元を出しておいて、それから煮るほうが美味しくできるわけです。
で、煮崩れしにくくなるのは、表面が加熱で固まるから。
コーティングしてあるような状態。
だから、煮ても崩れにくいのですね。たまに『湯通し』をウロコを取るための作業としてレシピにのせている方がいますが、あれは間違い…
『湯通し』の目的は、
・魚の臭みを少し抑える
・煮崩れを防止するための作業です。
ウロコは本来水洗いで綺麗にとっておくべき。これが魚料理の基本。
あえて、ウロコ取りのズボラ技として時短のためなら、かまわないと思いますが、
基本的には「ウロコ取り」の作業ではありませんで、その「湯通し」。
きちっとやれば美味しく食べられるメリットにはなりますが、はぶいても不味くて食べられないわけではないです…
臭くて喉を通らないほど、体が受け付けないほど不味くなる…そんなことはないです。
舌に集中してなんとなく臭みがあるかな?と分かる程度です。
(魚の種類や状態によって変ります)だから、はぶいちゃってもいいです。
ウロコが取れたら、煮汁ですぐに焚き始めてOKってこと。
この”ひと手間”がなくなるだけで4~5分調理時間が短縮できます。
20分が15分で済む。
で、少しでも臭みを感じないようにするために煮汁を”ちょっとだけ濃い味”に仕上げます。
ちょい濃い味にすることよって臭みを感じさせないようにします。
煮詰め加減で調節。
煮汁半分まで煮詰めたら出来上がり、のところを1/3までに煮詰めて濃くする。
これは、脂分の多いぶりの腹の切身」やぶりの「カマ」を使うことで、濃い味でも濃く感じず、丁度良い加減となって美味しく食べることができます。
脂分が多い食材には、ちょっと濃い目の味付けがおいしく感じるのです。
例えば、塩焼きの焼き鳥、食べたことありますよね。
脂分の多いもも肉などには塩を多めにふって焼くのですね。
食べた瞬間は、「塩辛い!」と感じますが、口の中で脂分と塩分が合わさり、丁度よくなっていく…今から伝授する、「茄子とぶりカマの簡単煮付け」 は、旬の茄子とぶりを合わせた二大メイン食材の煮付け。
ぶりの脂の旨味が溶け出た煮汁に茄子を絡めると最高に美味しいです。
おかずにも、お酒のつまみにもなります。
他の魚の煮付けにも使える黄金率の割合の煮汁なので、誰でも美味しく作ることができます。
砂糖を使わないので、「アンチ砂糖」の方には特におすすめ。
これは、私が現役のときにもお店で煮付けを作る時に使っていた「割合」です。
何百人にものお客さんに、「おいしい!!」と言わせた煮付けが作れる煮汁です。
もし、「それ知らない…」という場合は今回是非マスターして煮付けを作ってみて下さい。
では、『湯通し』をはぶいた簡単ズボラ煮付けのレシピを公開します。
↓↓↓
【材料】(一人前)
ぶりのカマ…1コ
茄子(中)…1本
七味唐辛子…少々
【煮汁】(一人前)
割合「酒3:水3:みりん4:醤油1」
水…大さじ3杯
酒…大さじ3杯
みりん…大さじ4杯
濃口醤油…大さじ1杯
湯通しの手間をはぶいた簡単、魚の煮付けです。
まずは、茄子とぶりカマを準備してください。
ブリのカマがなければ、切身でもOK。
できれば、脂ののった腹の切り身やさば、いわし、鯛でも脂がのっているものを使って下さい。
同じようにできますので、是非作ってみて下さい。
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