美味しい肉じゃが!3つのこだわりとは?
料理家 佐藤周生です。
先日、読者さんに、
「佐藤さんのレシピたくさんありますけど、定番の料理が少ないですね」
なんてことを言われたので、
今回は、これこそ家庭和食の定番といえる、
「肉じゃが」を伝授します。
鶏肉や豚肉の「肉じゃがも」も美味しいですが、やはり元祖といえるのは、”牛肉”だと思いますので、(地方によって違うかも…)
今回のレシピでは『牛肉の肉じゃが』でお伝えします。
私がお伝えする「肉じゃが」のこだわりは、この3つ…
1、じゃが芋は、ホクホク感と芋らしい味を楽しむために大きく切る!
2、自然の甘みを強くし、美味しくするために玉ねぎはたくさん入れる!
3、味付けで失敗しない!黄金比の煮汁を活用する!
じゃが芋は、大きめに切った方がホクホク感が強く出て芋らしい味を感じることができます。
それから、多くの肉じゃがレシピの味付けは、甘みと醤油のバランスが同じくらい…
もしくは、ちょっとしょうゆ味が強めの味付けが多いです。
でも、私は長年の経験で肉じゃがのような”芋類”がメインの料理は、しょうゆ油味より甘味が強い味付けにしたほうが、美味しくなると確信しています。
ですので、
2~3人前分を作るなら玉ねぎを2~3コ入れて、自然の甘みを引き出し、全体に甘みの強い味付けになるようにします。
さらに味付けのほうでも、調味料はみりんを多めに入れます。
そして、決め手はこれ!『黄金比の煮汁』。
『出汁10:酒1:みりん6:濃口醤油1』 (砂糖は使わない)(出汁は粉カツオと水)
この煮汁の割合で調味料を合わせて焚けば、ほぼ失敗することなく美味しい肉じゃがが作れます。
要するに毎回同じ味付けで作れて、
「いつも美味しく食べられる」
ということです…
私のオンライン料理講座に参加して下さった受講生さんからは、
「今まで肉じゃがの味付けが上手くできず、いつもイマイチだったのですが、黄金比の煮汁で作るようになってからは、断然!美味しい味付けで作れるようになりました!」
というお声をたくさん頂いています。
美味しい肉じゃがを作って食べたい場合は【3つのポイント】にこだわった、
レシピを見て下さい。
↓↓
【材料】(3人前)《1人前…じゃが芋5カン,人参4カン》
牛肉(細切れ)…150g
じゃが芋(大)…4コ(1個150g、計600g)
人参(中)…1本(150g)
玉ねぎ(中)…2コ(400g)
糸こんにゃく…1/2P(100g)
生姜…小1かけ(30g)
油…大さじ1杯
【煮汁】
◆黄金比…『出汁10:酒1:みりん6:濃口醤油1』
水…350㏄
みりん…210㏄
酒、濃口醤油…各大さじ2杯と小さじ1杯(各35㏄)
粉カツオ節…大さじ1杯
(出汁を使う場合は、 粉カツオ節は使いません)
1、じゃが芋(4コ)、人参は(1本)、玉ねぎは皮を剥いておきます。
(画像は数が多くなってます…)
2、玉ねぎは、つなぎ目を切り落とし、縦半分に切って5~6等分に切り分け
ます。(櫛切り)
3、じゃが芋(4コ)は、4等分に切ります。少し斜めに切ると乱切りのように
なり、見た目が綺麗です。(16カン)
4、人参(1本)は2cm大の乱切りにします。(12カンになるように切る)
5、生姜(小1かけ)は、皮を剥いて1.5cm大の乱切りにします。
6、糸コンニャク(1/2P)は、平らに並べて3cm幅で切ります。
7、 糸コンニャクの石灰抜きをします。
鍋に糸コンニャクと糸コンニャクが被るくらいの水を入れて強火にかけます。
沸騰したら、中火にして5分茹でます。
8、ザルに空け、自然に冷まします(丘上げ)。
9、フライパンを強火で40秒ほど熱し、油(大1)を入れ全体に広げます。
牛肉を入れて炒めます。
10、牛肉の色が変わったら、玉ねぎを入れて炒めます。(玉ねぎをバラし
ながら炒める)(強火)
11、生姜、じゃが芋、人参を加えてよく混ぜながら炒めます。(強火)
12、混ぜながら2分ほど炒めたら、酒(大2+小1)を加えて全体に絡めます。
(肉の臭み抜き)(強火)
13、水(350㏄)、みりん(210㏄)も加えます。
14、沸騰してきたら、少し火を弱めて(強火の弱)アクをすくい取ります。
15、粉カツオ(大1)、濃口醤油(大2+小1)を入れます。 (強火の弱)
16、調味料が全体に馴染んだら、糸コンニャクを入れます。
17、 糸コンニャクを全体に広げ、このまま20分煮込みます。 (強火の弱)
18.20分煮込んだら、じゃが芋に爪楊枝を刺して軟らかさを確かめます。
力を入れずに貫通すればOK。火を止めて出来上がり!
まだ、硬いようなら水100㏄ほど加えてさらに10分くらい煮込んで軟らかく
して下さい。
18、大鉢の器に小高く盛って、煮汁も少しかけて完成です。
※(1人前…じゃが芋5カン、人参4カンです。余りが出ます…)
今回は、時短にするために加えていませんが、いんげん豆やキヌサヤ、アスパラ
など 「青い野菜」 を少し加えると色合いが綺麗に仕上がります。
できれば4~5時間おいて、味をしみ込ませてから食べるとさらに美味しいです。
牛肉のコクとじゃが芋のホクホク感、人参、玉ねぎの甘みがベストマッチする
家庭和食の定番「牛肉の肉じゃが」!
是非、完全マスターしてみて下さい。
佐藤さん、いつも役に立つ情報をありがとうございます。最近では主婦歴25年の家内より料理が上手になったと勝手に思い込んでいる55歳オヤジです。ご紹介いただくメニューは大体作ってみますが、残念ながら子供たちの舌には合わないこともあります。ところが、この肉じゃがはなぜか大好評です。中華鍋でどっさり仕込んでも、夕食が始まる前にあらかた食い尽くされるという事件が3度も続いています。この後も色々な料理を覚えて、腕を上げたいと願っています。