【こんなズボラでも美味しくできるのです!】
健幸料理家 佐藤周生です。
今回は、
「玄米ごはんに近づけながら、ズボラで作れる炊き込みごはん」
を伝授します。
「白米より玄米を食べるほうが体に良い」
これはもう常識になってますよね。
玄米には白米に無い、”米糠”が付いたままですから、この糠にフェルラ酸・フィチン酸といったファイトケミカル(ポリフェノール)、ビタミンB群・葉酸などビタミン類、カリウム・マグネシウムなどのミネラル、さらには食物繊維も豊富に含むわけですよね。
白米からは少量しか摂れない、そういった栄養素が「玄米からは多く摂れる」ということで”白米ごはんより玄米ごはんが良い”と言われていると。
ただ、玄米は食べにくさがあります。
あの硬さにどうにも慣れなくて「白ごはんに戻しちゃった」なんて方も多いのではないでしょうか?
白ごはん食生活を続ければ、やっぱり必要な栄養素が摂れなくて心配になってきたり…
でも、安心して下さい。
白米ごはんでも、玄米ごはんに近い栄養素を含んだ状態で食べる方法があります。
それは、あなたもご存じ「炊き込みごはん」。
炊き込みごはんには様々な種類がありますが、野菜を加えることが多いですよね。
人参、ゴボウやきのこ類、豆など…
そう、白米に野菜を加えることで、野菜のビタミンやミネラル、ファイトケミカルや食物繊維をプラスできる。
玄米ほど多くの栄養素は摂れないかもしれませんが、玄米に近づけることはできます。
「炊き込みごはん」は美味しい料理の1つでありながら、
「栄養素をプラスできる調理法」の1つでもあるのですね。
こういう考え方を持っておくと「めんどくさい」の炊き込みごはんであっても、「健康のためにちょっと作ってみようかな?」と思って頂けるのではないかと…
とはいえ、やっぱり炊き込みごはん手間がかかるイメージがあるので、めんどくさく感じますよね?
しかし!簡単に作る方法があります!
今回お伝えする「炊き込みごはんの炊き方」を知ってしまえば、今後、「炊き込みごはん」に難しさやめんどくささを感じなくなります…
私の和食基本講座では、「炊き込みごはん」もしっかりお伝えしているのですが、確実に美味しくできるように、ちゃんと昆布とカツオ節で取った「出汁」を使って、炊き込みだし(味付け)もしっかり割合で合わせて、そのだしと具材を米に加えて炊く方法を伝授しています。
炊き込みだしを先に作って、それをお米と合わせて炊く、というやり方。
でも、今回の炊き方は、「出汁」を取る必要ありませんし、割合で細かく計って「炊き込みだし」を合わせる必要もありません。
もっと、ズボラで簡単!
いつもご飯を炊く時と同じように米を洗って(浸水も)炊飯器に水を入れる…
そして、調味料とカツオ節と野菜などを加えて、スイッチオン!
あとは炊き上がるのを待つだけ。
これだけで、誰でも美味しい炊き込みごはんが作れます。
”1つだけ”大事なポイントがあります…
加えた水と調味料が、だいたい
「水10:酒1:みりん1:濃口醤油1」
という割合になっていると。
炊き込みごはんの合わせだしは、基本上記の「黄金比」で合わせると美味しくなるのですね。
なので、
「水10:酒1;みりん1:濃口醤油1」
さえ、マスターしておけば、簡単に炊き込みごはんが失敗することなく作れる…ということです。
例えば、私がいつも使っている炊飯器の場合、米2合炊くとして、釜の目盛り2合のところまで水を入れ、その水だけの量を計ると約480cc。
炊き込み合わせだしは、
「水10:酒1;みりん1:濃口醤油1」
の割合なので、酒、みりん、醤油を各48cc加えればいいわけです。
ですが、48ccというのは中途半端で計りにくいので、計量スプーン使って各調味料、大さじ3杯づつ加える…
これなら、計りやすいですよね。
大さじ1杯は15ccなので、3杯なら”45cc”…
ちょっと少なくて割合が崩れてますが、これぐらいなら問題なし。
(※もし濃い味が好みでしたら、50ccにしてもOKです。)
十分美味しく炊ける…
ただ、これは、私の家の炊飯器の計った場合の量…
もしかするとあなたがお使いの炊飯器の場合は、水の量に多少の差があるかもしれません。
なので、一番始めに炊く時だけ、水(だけ)の量を計って頂きたい。
要するに通常通り、米を洗って炊飯器に入れ、目盛りまで水を入れたら、ザルで濾して、水の量だけ計ってみる。
この水の量の1/10が各調味料の量になるので、水の1/10の酒・みりん・濃口醤油を計って加えればいいだけです。
「2合の時は、水が480ccだから、調味料は大さじ3杯づつでいけるな…」
という感じで、始めて焚く時だけ、計ってメモしておく。
次回からは、いつも通り目盛りまで水を入れて、その量の調味料加えるだけなので、めちゃ楽チンで簡単です。
それと、本来は、水でなく「出汁」が入るので、出汁を入れない代わりに「粉カツオ節」を加えます。
これで、カツオ昆布だしで取った「出汁」で作った炊き込みごはんとほぼ同じ状態…
あとは、好きな具材を加えればいいだけです。
今回のおすすめは、「牛肉と牛蒡」
これ相性が良く、かなり美味しくなる。
(【※注意※】牛肉は旨味が出て美味しくなるのですが、健康面では消化に負担をかけるので、”極たまに”にして下さい)
ゴボウの香りと牛肉の脂のコク、牛肉の風味…
これらが合わさって、最高の「炊き込みごはん」に仕上がります。
作り方としては、米、水を目盛りまで入れ、調味料を1/10の量をづつ入れたところに、ゴボウをピーラー(皮むき)でささがきにしながら、バサバサと加えて、牛肉も手でちぎって入れる。
どちらもまな板、包丁使わずに直接入れるのですね。
ハッキリ言ってズボラで手抜きな調理法ですが、間違いなく”楽チンで美味しく”できる。
料理人が教えるような方法ではないですが…
でも極論を言えば、料理はやり方なんかどうでもよくて、最終的に美味しくできれば、それでいいでしょ?
とにかく、
「水10:酒1;みりん1:濃口醤油1」
の割合だけ、守って頂ければ美味しくできますので。
実は私、今回の炊き込みごはん、思い付きで作りました。
「10:1:1:1の割合になってればいいから、これでいけるんじゃね?」
と思い、作ったら上手く炊けて、味もめちゃ美味しかった、という結果になりました…
牛肉と牛蒡の前に、ちりめんジャコとひじきでも作ったのですが、これもかなり美味しかったです。
2回とも上手くできたので、方法は間違いないです。
誰でも美味しくできる「炊き込みごはんの作り方」、マスターしてみて下さい。
詳しいレシピ!
↓↓
【材料】(2~3人前)
米…2合
牛肉(細切れ)…100g
(少し脂身がある方が美味しい)
ごぼう…1/3本(50g)
胡麻(飾り用)…少量
【炊き込みだし】
割合…「だし10:酒1:みりん1:醤油1」
『2合炊きの目安』
水…480cc
酒・みりん・濃口醤油…各大さじ3杯(各45cc)
粉カツオ節…軽くひとつかみ
豚肉ときのこ、鶏肉とひじき、挽肉と油揚げなどなど、組みあわせ次第で、様々な「炊き込みごはん」が作れます
もちろん、魚介類でもできます。
しらすとせり、アサリと若芽、アジと枝豆、鮭と栗、秋刀魚と松茸、ブリと大根、といった組み合わせなら季節感が出ますし、
ツナ缶とゆで大豆など、こういった食材なら切る手間もなく、めちゃ簡単に作れます。
具沢山が好みなら、もっといろんな野菜を増やしてもいいですね。
大事なポイントは「だし(水)10:酒1:みりん1:濃口醤油1」の割合に(大体)なっていること。
これを守れば、大きく失敗することはないと思います。
(水分が多く出る食材の場合は、薄味に仕上がる可能性があります…)
好きな食材を組み合わせて是非、作ってみて下さい。
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