「減塩梅干し」で塩分摂り過ぎになる理由
今回は、料理初心者さんのための内容になると思います。
佐藤です。
「なぜ、漬物には塩をふるのか?」を伝授します。
漬け物にはいろんな種類がありますが、基本的にはほとんどの場合使う野菜に「塩」をふります。
なぜ塩をふるのか?
何となく「塩味が付くからでは?」とか「その塩味で日持ちするからでは?」と思いますよね?
もちろん正解!
塩味が付いて美味しくなりますし、塩を多くふれば殺菌作用が強くなり日持するようになります。
昔、和食の板場ではまな板を洗剤の代わりに「塩」で洗ってたようです。
私が修行したお店でも魚を捌いたあとは塩で洗ってました。(あら塩をたっぷりバサッとまいてタワシでこする)
これも殺菌作用を利用したものだと思います。
で、塩味の漬物といえば、「梅干し」が典型ですね。
かなり塩分量(手作りなら20%前後)が高いので、何年も腐らないわけです。
ちなみにスーパーの梅干は塩分量がすごく低い。結構塩分が低い梅干しだと3%~5%とかがあります。
「塩分控えたい..」という需要からそんな梅干しが出回るようになったのですが、それだけ塩分が低いと殺菌作用が弱い…
通常ならすぐに腐っちゃいます。
でも、スーパーの梅干しでもすぐ腐ったりしませんよね。
その理由を知っている方がほとんどだと思いますが、
それは「添加物」の効果。
保存料などで日持するわけです。代表的な添加物はソルビン酸とか合成ビタミンB1。
合成ビタミンB1といっても科学的に作った硫酸塩の一種なので、本当に安全なのかな?と思います
そんな感じで、減塩梅干しは、添加物入りで塩分を抑えても腐らない…
塩分低いから3個も4個も食べちゃう人がいますよね。
塩分控えたいから、減塩の梅干しを食べているはずなのに、3個も4個も食べたら結局合計すると10%、20%の塩分摂っていることになります…
例えば、塩分8%の減塩梅干しなら、4個も食べたら32%。20%の梅干し1個食べるより塩分摂り過ぎちゃう。
意味あるのかな?って思います。
梅干は本来、すごく塩辛いから1コくらいしか食べられないわけです。
大きい梅なら1個で十分なんですよ。添加物が入ってない梅干しなら酵素などの栄養もしっかり摂れますからね…
だいぶ話がそれましたが、
漬け物に塩をふるのは、味付けと殺菌効果のためですが、これもその理由の1つ。
「水分抜き」。
食材に塩をふると浸透圧の効果で中の水分が出てきます。
そうすると酢の物などでも同じですが、野菜の水分を抜くことで料理の味が薄まるのを防ぐことができる。
例えば、「胡瓜の酢物」なら丁度いい酢加減と甘さの合わせ酢で作っても、胡瓜に水分が多く含まれたままだとその水分が合わせ酢に流れて味が薄まってしまう…
そうならないように「塩」をふる、という理由もあるのですね。
ついでに水分を抜いておくことで、料理の腐敗を防止できるので日持します。
殺菌作用が少ない水分は、傷みを早めますからね。
ということで漬け物などに塩をふるのは「水分抜き」のためでもあると。
漬け物、酢のもを作る際は必ず「塩をふる」。で水分を抜く。
というのを覚えておくと漬け物や酢の物で失敗することが無くなると思います。
その水分抜きの効果を今回のおすすめ料理、
『瓜の塩麹漬け』
で、実感してみて下さい。
薄切りにした瓜(今回は白瓜使いました)に塩をふって水分抜きしたら、ちょっと甘みを加えた塩麴に一晩漬け込むだけ!
めちゃ簡単に美味しい漬け物が作れます。
適度な歯ごたえと、塩麴の風味がなんとも言えない一品。
和え物として酒の肴にもなりますね。
私、この『瓜の塩麹漬け』だけでごはん一善、ペロッといけちゃいました。
レシピみて下さい
↓↓
【材料】(3~4人前)
瓜(青瓜、白瓜、極太胡瓜など)…中1本(400g)
だし昆布…4㎝各1枚(1g)
一味唐辛子…少々
塩麴…大さじ2杯と1/2杯
砂糖…小さじ2/3杯(2g)
(※砂糖はできれば、きび糖、てんさい糖を使って下さい。健康のため…)
1週間くらい日持ちしますので多めに作っても良いと思います。
それと、
一味を少しふっておけば、ちょっとピリッとして瓜の青臭さが軽減し、美味しく食べて頂けます。
青瓜や白瓜などは季節ものなので、旬を楽しむためにそういった食材を積極的に使うのも良いと思います。
ちなみに胡瓜や茄子、スイカやメロンのヘタ(味が無い部分)でも作れます。
是非、作ってみて下さい。
こんにちは。
初めて作った塩麹で作ってみたいのですが、
漬け物の日持ちはどのくらいでしょうか?
「瓜の塩麹漬け」の日持ち期間は1週間くらいです。
保存状態や塩分量によって前後します。
佐藤
返答ありがとうございます♪
質問してすぐに作ってみました。
簡単なのに、とっても美味しく出来ました!
日持ちは、1週間くらいなのですね。割りとすぐに食べきってしまい、お礼が遅くなりすみません。ありがとうございました!