パクリ寿司の具材でした…
健康料理家 佐藤 周生です。
今回は、「鯖缶を使ってできる簡単どんぶり」を伝授します!
加工食品で心配になることは何ですか?
と聞かれたら、いろいろあると思いますが、
「食品添加物」もその1つではないでしょうか。
で、食品添加物の問題点はあまりにも多すぎて、ここで全てを語るのは止めておきますが、
1つ、私が一番懸念している問題点を挙げておきます。
それは「食品添加物を1種づつ摂取した場合の安全性はある程度確かめられているが、
複数同時に摂取した場合に体にどんな影響があるのか?は研究されておらず、この近代社会においても分かっていないことが多い」
ということ。
そして、数年、数十年継続して摂取した場合の影響も明確には分かっていません。
私個人的には長期的な影響はあると思ってます。
なので、「食品添加物」は避けたほうがいいという考え方です。
とはいえ、
「添加物を含むすべての加工食品を避ける」
なんて、なかなか難しいですよね。
どんな料理でも手作りする必要がありますし、普段、避けることができたとしても、外食すれば何に添加物が入っているかなんてわからない。
(外食しなければいいのでしょうが、そうはいかない方もいらっしゃる)
仕事が忙しく、料理に時間をかけられない方にとっては、特に全ての加工食品を避けるなんて無理な話です。
なので、使わざる得ない加工食品もいろいろあると。
その中で少しでも添加物の種類が少ない加工食品を選ぶしかありません。
そこで、おすすめは「缶詰」。
缶詰は加工食品の中でも比較的「添加物」が少ないほうだと思います。
特に「サバ缶」は添加物をあまり多く含まない部類に入る。(全てではありませんが)
とういうことで、
今回のおすすめは、そのサバ缶(味付け)を使った料理、
「鯖そぼろと炒り玉子の二色丼」
これ、サバ缶を「そぼろ」するのですね。
やり方はすごく簡単…
サバ缶を鍋かフライパンに汁ごと入れて、身をほぐしながら煮詰めるだけ。
たったそれだけで「サバのそぼろ」ができるのです。
あとは炒り玉子を作って「そぼろ」と共に丼ぶりに盛る…
すごく簡単に作れる二色丼です。
そもそも魚のそぼろって珍しいのですが、
私、この「サバのそぼろ」にちょっと思い出がありまして…
大阪で最後に働いたお店を退職する1年前のことでした。
新メニューとして「お寿司」を出すことになり、具材、味付け、盛り付けなど
私が全面的に担当することに…
で、どんな寿司を売り出そうかと頭を悩ませて考えていたところ、社長が提案してきたのが、
京都丹後の某有名な和食店の「ばら寿司」。
シャリ(すし飯)と具材を交互に重ね、四層なった10cm角の四角い寿司…
間に挟んだ具材が鯖のそぼろです。
一番上にも鯖のそぼろをのせ、その上に錦糸玉子や海苔、蒲鉾をのせ綺麗な色合が特徴のばら寿司でした。
社長は「佐藤君、これ真似しよう!」と言い出し、
私は即座にこのお寿司の盛り付けにかなりの手間がかかることに気付いたので、
「マジで… 盛り付けめんどくさ! 」と内心思いながらも話はどんどん進んで、私が全ての開発をすることに…
この時にはじめて青魚でそぼろを作ったんですね。
で、「魚のそぼろ」というと巻き寿司などに使う「でんぶ」も「そぼろ」みたいなものでして…
「でんぶ」というのは、
タイやタラなどの白身魚を調味料と共に身をほぐしながら加熱し、さらに赤色で色付けしたもの。
スーパーには「桜でんぶ」などという名前で売っている、あの甘~い「寿司具」の1つです。
(これ、海老で作る場合もあります)
その「でんぶ」は何度か作ったことがあったので鯖で作ってもほぼ同じ、それほど難しくはないだろうと思ったわけです…
ですが、やはり青魚なので臭みが強く、味付けでちょっと苦労しました。
でも、試行錯誤を繰り返し、全体の味のバランスを微調整しまして、従業員みんなから太鼓判をおされるほど美味しい「さばのそぼろ」ができました。
ただ残念ながら、結果的にそのお寿司自体は思ったより売れませんでした…(ちょっと売値が高かったかも…)
いい経験にはなりましたけど。
で、その経験があったので、味付きの鯖缶で同じように「そぼろ」にできるのではないかと。
ちょっと試しにフライパンで作ってみたら、美味しくできたのですね。
思った以上に簡単すぎで呆気に取られました…
それが今回の「鯖のそぼろ」。
寿司具に使える”そぼろ”なら「丼ぶりにもできるな」と思いまして、玉子と合わせ考え付いたのが、
『鯖そぼろと炒り玉子の二色丼』
炒り玉子も鯖そぼろと同じくらい簡単…
溶いた卵をフライパンに流し入れ、ぐるぐる混ぜながら加熱するだけ。
3分ほどで綺麗な炒り玉子ができます。
あとは丼ぶりに食べられるだけご飯をよそって、
半分を鯖そぼろ、半分を炒り玉子で綺麗に盛り付ければ、あっさり味の魚のそぼろ丼の出来上がり!
鶏肉などのそぼろ丼とは、ちょっと違った美味しさが味わえます。
肉のそぼろより、あっさりしているので食べやすかったですね。
簡単過ぎるレシピを見て下さい。
↓↓
【材料】(1~2人前)
味付けサバ缶…1缶
卵(L玉)…2コ
濃口醤油…小さじ1杯
胡麻…小さじ2杯
刻み海苔…少量
ごはん…お茶碗1杯分
できるだけ添加物の種類が少ない「味付け鯖缶」を使って下さい。
(原材料にサバと調味料以外の記載があれば、それがおおよそ添加物です)
1、ボウルに鯖を入れ、木ヘラなどで粗ほぐしにします。
2、缶詰の煮汁を味見して、薄く感じるようなら少しだけ(小さじ1)、杯濃口醤油を加えて下さい。
反対に濃い味なら、煮汁は捨てて水と酒を少量加えます。
(ほとんどの缶詰は甘みが強いので、甘みを足す必要はないです)
3、フライパン(鍋)に(2、)を入れ、中火にかけます。
4、プツプツと沸いてきたら、弱火に。
5、木ヘラで混ぜ、ほぐしながらがら、3~4分を目安に煮詰めます。
6、水分がなくなり、鯖にしっとり感が少し残っている程度で火を止めます。
胡麻を小さじ2杯分入れます。
7、ボウルなどに移しかえておきます。
8、卵(2個)をボウルに割入れ、混ぜます。
9、きれいに洗ったフライパンを中火にかけ、卵を流し入れます。
(油は入れなくてOK)
菜箸などですぐに混ぜます。
(甘い玉子が好みなら、砂糖を少量入れて下さい)
10、固まってきたら、弱火に。しっかり混ぜて細かい炒り玉子にします。
11、丼ぶり鉢にごはんを入れ平らします。
半面に炒り玉子を敷き詰めます。
12、残り半面に、鯖そぼろを敷き詰める。
刻み海苔をのせて、完成です!
【※注意※】鯖のそぼろは、煮詰めすぎるとパサパサになり、ふりかけのようになって
しまうので、加熱しすぎないように注意して下さい。
あえて、長く煮詰めて(煮詰め過ぎると焦げる)、ごはんのお供として「ふりかけ」にしてしまってもいいですが…
(これはこれでおいしいです)
イワシやサンマの味付け缶詰でもできると思います。
丼ぶりとしては、色合い的に青色(緑)が入るさらに綺麗なので、インゲン豆や
キヌサヤを刻んで三色丼にするのもいいですね。
是非作ってみて下さい!
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