骨まで食べられる!本格アジの南蛮漬け

見ないで下さい…

佐藤です。

はっきりいいます…

今回の料理はめんどくさいので見ないで下さい。

私は、色々と悪影響があるのでテレビは見ないようにしています。

ですが、先日、親が見ていた原爆の特集の番組をチラッとだけ見ました。

その中で話していた、「風化させてはいけない」という言葉に”ハッ”としました。

私は耳に入ってきた情報や言葉は何でも料理に結びつけて考えてしまいます。

美味しい料理が作れるようになるために基本からみっちり学んで実践してきた私は、世間に「簡単な料理」ばかりが広がっていくことに少し不安を感じます。

一から基本に沿って作る料理が家庭の中で忘れ去られてしまうのではないか…

簡単料理が当たり前になり、”真の料理”の「風化」がどんどん進んでいくという不安です…

すでにそうなっているのかもしれません。

「簡単な料理」ばかりが広がっている今日。

多くの方が忙しいですし、経済的な理由もあるでしょうし
「楽をしたい」という人間の潜在的な部分もあると思います。

だから、多くの人がそれを求める。

で、企業や情報発進する人たちは、

「見てもらわないといけない」
「買ってもらわないといけない」

ので、”求める”ものを提供します。

ですので、どうしても「簡単な料理」が広がってしまう。

そして、当たり前になる。

それはそれでしょうがないことではあります…
(そうは思いたくないですが…)

が、本当に心から喜べる美味しい料理は、手間がかかります。

その手間が…

いろんな大変な作業が…

料理に愛情を注ぎ込むことだと思ってます。

それは食べる人に伝わります。

自分で作って自分だけで食べる場合でもです。

私自信が経験でそう感じてます。

丁寧に作って提供した料理を食べたお客さんは喜んでくれますし、
家で自分だけが食べる料理を作る時でも手を抜くと”イマイチな味”にしかなりませんが、
ちゃんと基本通り作ると、
「やっぱ、うまいなぁ~」となります。

煮物などに「めんつゆ」を使うのもいいのですが、出汁を取ってそれで焚けば、加工で付けられた科学的な風味では感じられない、心がホッとするカツオと昆布の風味を感じることができます。

また、ただ「美味しい」という言葉だけでは表現できない奥の深い味を感じることもできます。

舌だけでなく、体、心から感じられる美味しさ…

私の本音は、料理は出来るだけ基本に沿って手間をかけて作って欲しいです。

といっても忙しくて時間がない方が大半だと思いますので、半分は手間をかけた料理に…

あと半分は簡単で手間のかからない料理を作る。

それが、無理なら手間有り2:手間無し8でもいいです。

そうしてくれる方が少しでもいれば
”基本に沿った料理”の「風化」が「食べ止められるかな」とほんのちょっと期待しています。

今回は、そんな手間はかかるが人が自然と感じられる美味しい料理を1つ伝授します。

それは、「アジの南蛮漬け」

小アジを下処理して丸ごと、焼いて油で揚げ、そして合わせ酢に漬けます。

なので、アジの芯の芯まで軟らかくなり、骨まで食べることができます。

合わせ酢も程よい酸味と甘味でしつこくなく酢っぱ過ぎることも無い味だと思います。

この作り方は、安い居酒屋さんではなく本格和食を作るお店で用いる方法です。

なので、手間がかかります。

ですが、食べた時のその喜びは、はんぱなく大きいです。

できれば、作って欲しいですが、もし、作って頂けなくてもこのレシピをみたあなたが、

「南蛮漬けってほんとはこうやって作るんだ」

と思って貰えるだけでも私は嬉しいです。

正直、このレシピを作成するのは大変でした。

3年前に作成したレシピで、私の前のブログを見てくれた方は知っているかもしれません。

当時はお店の休憩時間にレシピの写真撮影をしていました。

ですが、「アジの南蛮漬け」は調理に時間がかかり、それに加えて撮影しながらなので圧倒的な時間がかかります。

それが分かっていたので、朝早く起きて店にいってレシピ作りをしました。

一人ですので4~5時間かかったような記憶があります。

それだけ時間をかけてしんどくても、
本当の「アジの南蛮漬け」の作り方を知って欲しい
という思いがあったので、レシピを完成させました。

この作り方を知っていれば、どこで自慢しても恥ずかしくないです。

逆に「料理できる人」と思ってもらえるはずです。

では、アジの下準備から順に詳細に説明した
そのレシピをじっくりみて下さい。
↓↓↓

【材料】(3~4人前)
アジ…10匹
(1匹の大きさが15cmくらいのアジを使っています)
新玉ねぎ…1コ(200gくらい)
青ねぎ…2本(30g)
レモン….適量
タカの爪(赤唐辛子)…2本

★”南蛮酢”
出汁…540cc
(水540ccと粉カツオ節3gで作ることも出来ますが、
できればカツオ節と昆布でとった「出汁」を使って頂きたいです)
酢(穀物酢)…360cc
淡口醤油…90cc
砂糖…70g
(または、みりん140cc)

1、新玉ねぎは皮をむいて、繋がっている部分を三角に切り取り、縦に2等分にして繊維に沿ってできるだけ細くスライスします。
2、ザルに入れ流水に10分さらした後水気を切っておきます。
3、タカの爪は、橋のところを切り落し種を取ります。
4、ぬるま湯に漬けてやわらかくし、2mm厚の輪切りにします。

小さいボウルなどに入れておきます。
5、アジは、お腹のところに”とげ”があるので、手に刺さらないよう、包丁で切り落しておきます。

(写真がぼやけていてわかりにくいですが、中央に写っているのが”とげ”です)
6、包丁でアジの皮をかくようにして”うろこ”を取ります。

尾の方から頭に向って包丁を動かすときれいに取れます。

アジの尾に近いところに部分があるので切り取ります。

尾の方から、包丁を上下に動かしながら左の方へ切りすすめていきます。

両側とも切り取ります。
7、エラを切り取ります。

腹側を上にしてエラふたを指で開きます。
8、包丁の先を中に差込み、エラを上から押さえつけます。

包丁の先とまな板とでエラを挟むような感じで固定し、左手でアジを持って引っ張ります。

(エラの赤いところと内臓の一部が取れます)
こんな感じで綺麗に取れます。
9、腹側を手前に、頭が右にくるようにおきます。

腹のところに包丁の先で切りこみを入れます。
10、包丁の先を腹の中の上側に差し込みます。

包丁の右側で内臓を引っ張り出します。
11、まだ、内臓と血合いなどが残っているので、水を流しながら、割り箸などで上から下にかくようにして血合いをきれいに取ります。

キッチンペーパーなどで水気を拭き取ってバットに並べておきます。
12、グリルでアジを焼きます。網に並べます。

(家庭用のグリルですと1度に全部焼くことができないと思いますので2~3回に分けて焼いてください)

できるだけ、尾が焦げないように焼いていきます。
13、ほんの少し焦げ目が付くくらいに焼けたら裏返して反対面も焼きます。
14、両面焼けたら、バットに並べておきます。
15、次に油で揚げます。

これも2回に分けて揚げて下さい。

※注)時々油がはねるので注意して下さい
16、アジを揚げている間に…

青ねぎの根っこを切り落とし、青い葉のいちばん先をちぎり取っておきます。

コンロに網を置いて中火で焦げないように何度も返しながら焼きます。

(できれば手で持って行なって下さい)

青ねぎ全体に焼き目がついて軟らかくなったらOKです。
17、まな板で、2等分に切っておきます。
18、アジは、泡がほぼ出なくなるまで揚げたら取り出しキッチンペーパーを敷いたバットに並べます。
19、アジが冷めたら、大きめのタッパに並べて入れます。
20、新玉ねぎを広げて入れ、タカの爪、焼いた青ねぎも入れます。
21、”南蛮酢”の調味料を鍋に合わせ、強火にかけます。

砂糖が鍋底に焦げ付かないように玉じゃくしなどで混ぜながら、沸騰したら火を止めます。
22、素早く!熱いうちに!バットに”南蛮酢”を流しいれます。

このまま冷めるまでおいて置きます。

(熱いうちに注ぎ込む事で浸透がよくなります)

新玉ねぎが”南蛮酢”に漬かってない時は、キッチンペーパーを上にかぶせて下さい。

完全に冷めたら、冷蔵庫で寝かせてください。

2日後には、骨まで食べられるようになっていると思います。

3~4時間後でも食べられますが、頭の部分と中骨はまだ硬いと思います。
23、アジを器に盛り付けて、新玉ねぎをのせ、青ねぎも添えて”南蛮酢”を少しかけてスライスレモンを添えたら完成です!

時間のある時にはアジを買って、是非!挑戦してみて下さい。

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