【漂白いらずの塩殺菌洗浄とは!?】
「木のまな板を愛用しています、漂白洗浄しても、大丈夫でしょうか?」
健幸料理家・健幸アドバイザー 佐藤周生です。
冒頭の質問は先日、読者さんから頂いた内容。
多くの方が、プラスチック製のまな板を使っていると思いますが、中には木のまな板を愛用している方もいらっしゃる。
そんな木のまな板は、漂白剤を使って洗ってもいいのか?
プラスチック製で漂白剤を使っても問題なさそうですが、木のまな板ですと、中まで浸透しそうで「大丈夫かな」など、心配になっちゃいますよね。
そこで、今回は、
「木のまな板の効果的な洗浄法」を伝授します。
木のまな板は、材質が木だけに、はやり水分の吸収性が高いです。
これは何となくわかりますよね。
ですので、
乾いた木のまな板に漂白剤をかけると浸透する可能性は非常に高いです。
プラスチック製のまな板であっても、傷が多ければ、中まで浸透する可能性はあります。
まず、料理の基本の大前提として、まな板を使う時は、一度、水で湿らせてから使うことをおすすめします。(どんなまな板でも)
(※余分な水分はふき取って使う)
まな板の表面に水分を含ませておくことで、食材の菌など汚れが中に浸透しにくくなる
のですね。
特に水分の吸収性が高い、木のまな板では、汚れの浸透を防ぐ効果は高いです。
それを考えた場合、木のまな板でも水分を吸わせた状態で、薄めた漂白剤を使い、置き時間も短くすれば、漂白剤が中まで浸透しにくいので、大丈夫だと思います。
しかし、基本的には、木のまな板で、漂白剤を使うと【黒ずみの原因になる】と言われているので、おすすめの洗浄方法ではありません。
ですので、私がおすすめしたい「木のまな板」の洗浄は、
「塩洗浄」。
あら塩など「塩」を使って、まな板を洗う方法があるのですね。
ご存知だと思いますが、「塩」には、非常に強い殺菌作用があります。
厳密には、塩自体に殺菌力があるわけではなく、「浸透圧」の作用で殺菌効果が出ます。
菌に塩が付くと菌の細胞内から水分が抜かれ、生きていけなくなるのですね。
菌が生きていくには、栄養、水分が不可欠。
その水分が抜かれたら死にますよね。
また、食品に塩を塗すと水分が抜けますが、これも水分が減ることで菌が生きていけない環境になり、防腐効果になっているわけです。
それと、塩に含む「塩素イオン」に関しては直接的な防腐効果があるといわれてます。
簡単に言ってしまえば、塩には様々な「殺菌効果」があるということすね。
ですから、その効果を「まな板洗浄」で使う。
「塩」で洗えば、漂白と同じ殺菌洗浄ができ、漂白剤の浸透の心配もなくなります。
安心の『自然殺菌洗浄』。
実はこの「塩洗浄」、私が和食のお店で実際に行っていた方法。
お店によっては、魚を捌く際、木のまな板を使う場合があり、常に魚を扱うため、雑菌も沸きやすい…
ですから、魚を捌いたら、まな板を小まめに「塩洗浄」してました。
あら塩をたっぷりぶっかけて、ゴシゴシこすってましたね。
実際は、どのくらい殺菌されたかを科学的に調べたことがないので、わからないですが、
私が修行した8年間、そのまな板で一度も食中毒を出したことはなかったですし、
そのまな板で作ったまかないで、腹痛を起したこともなかったので、間違いなく殺菌効果はあったと思います。
ちなみに…
これから「木のまな板」の使用を考えておられるなら、
「桐(きり)の木」のまな板がおすすめ。
材質が軟らかく、包丁の傷が付きにくいですし、傷を修復しようとする力もあります。
よって、傷からの菌の増殖が抑えられます。
軟らかいことで、包丁の刃も欠け、にくく切れ味が長持ちするというメリットもありますね。
それでは、木のまな板の「塩洗浄法」を詳しく伝授します。
↓↓↓
1、中性洗剤である程度、脂汚れなどは洗い流しておく。
その後、塩を多めにのせ、まな板全体に広げます。
このまま、できれば2時間くらいおく。
(最低30分はおいて下さい)
2、2時間後、タワシでこすって
しっかり塩を洗い流します。
3、あとは、乾かすだけ。
天気が良ければ、外で「日陰干し」して下さい。風通しの良い、車など
の排気にふれない場所が最適です。
(大気汚染が酷い場所、黄砂、PH2.5の多い日は「室内干し」がいいです)
(日光に直接当てると、殺菌にはなりますが変形したり、最悪は乾燥しすぎて
割れたりするので日陰のほうがおすすめです)
●時間がない場合、簡易的に済ませたいときは、「塩」を
洗剤代わりにする方法でもOK。
まな板に多めの塩をのせ、タワシでこすりつけて、ゴシゴシ洗い、あとは流水でしっかり流したのち、乾燥させておけばOKです。
「木のまな板を使っている!」という場合は、是非「塩」洗浄を取り入れてみて下さい。
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