「ギョウザのヒダヒダの意味、知ってますか?」
今回は、「にんにくを使わない、さっぱり味の羽根つき餃子」を伝授します。
佐藤 周生です。
ギョウザを手作りしたことありますでしょうか…
私は、ギョウザというと外食で食べることが多かったので、家で作ったのはおそらく数回。
今回、数十年ぶりに作ってみて、あることに気付いたのですね。
それは、「ギョウザのヒダ」の意味。
ヒダとは皮の閉じている部分の波打っているところ。
で、ギョウザと言えば中国発祥の料理ですよね。
ギョウザは昔の中国の貨幣「馬蹄銀(ばていぎん)」に似せて形作った料理。
(※「馬蹄銀 画像」で検索すればたくさん出てきます)
馬蹄銀にヒダは無いのですが、皮にヒダを入れることでより全体的な形が馬蹄銀に似るのですね。
馬蹄銀がお金ということで、縁起物としてギョウザは作られたと。
なので、お正月とかお祝いの時にギョウザを食べることが、中国人の習慣にあったようです。
で、私が気付いた「ヒダの意味」は馬蹄銀は関係ないのです。
調理する上で気付いたこと…
それは「ヒダを作らないと口が綺麗に閉じられない」。
一度やって見て頂ければ分かりますが…
ギョウザの皮は円形であり、中に具を入れるとそのまま(ヒダを作らず)半分に閉じて口を締めようとすると端の部分でどうしても隙間が出来てしまい、綺麗に閉じられないのです。
具材を入れると皮の端と中央とで、口を閉じる部分までの長さが変わる…
ヒダを作ることでその皮の長さを均等にでき、綺麗に口が閉じられるのですね。
(※多分、言葉の説明だけじゃ分かりにくいので、一回やってみて下さい)
で、これに気付いたきっかけは、ヒダを作るのがめんどくさかったから…(笑)
「いちいちヒダ入れるのめんどくさいな」と思って、ヒダを作らずそのまま閉じようとしたら、
「あれ??」
と端が上手く閉じられなかったわけです。
厳密には、閉じることはできるのですが、綺麗に閉じると底が平らにならない。
反対に底を平らにすると端の口が開いてしまうわけです。
ギョウザは底が平らでないと倒れますから、皮の側面を焼くしかないギョウザになってしまいます…(みんが知っているギョウザではなくなるわけです)
(ワンタンとか水餃子なら問題ないかと…)
(ちなみに今までヒダを入れずにギョウザを作ったことがなかったので気付かなかったです)
あらためて、「実践してこそ、料理って気付くことがある」と勉強になった体験でした。
ちょっと例えが違うかもしれませんが…
料理初心者さんでもいろいろ言い訳して実践しない人と「ここ分からないけど、とりあえずやってみるか!」と実践しまくる人…
私もたくさんの初心者さん見てきましたけど、やっぱ後者の人のほうが上達が早いです。
頭の中で「あーじゃない」「こーじゃない」と考えている間に実践してしまえば、その答えってすぐわかるわけです。
もちろん、失敗もあるでしょう。
でも、それは次回から気を付ければいいだけです。失敗するから次は失敗しなくなる。
だから、上達も早い。
先に知識を入れることで失敗しなくなることもたくさんありますが、
でもやっぱり、料理人として言わせて貰うと「実践に勝るものはない」と思いますね。
今回、ヒダの意味に気付いたことで、もう1つあたらめて気付けたことがあります。
それは「ギョウザのヒダもある意味、重要な下準備と捉えればやっぱり「基礎」は省いちゃ駄目なんだな」と。
基礎と実践、料理だけでなくどんなことでも大事なことではないかと思います。
多くの方が仕事やアルバイトで基礎とか実践の重要性を体験して知っているはずなのに、他のことになると不思議と忘れちゃってますよね。(楽することが優先になるからではないかと。)
そんな偉そうに言っている私も今の活動を始めた当初は「基礎と実践の大事さ」を忘れ、「何とか楽して上手くいかせよう」とした結果、何度も同じ失敗を繰り返し、無駄な時間を使い、なかなか進歩しませんでした(笑)
というわけで話が脱線しましたが、おすすめしたい料理は、
「しそ風味!鶏ひき肉の羽根つき餃子」
通常、ギョウザと言えば、にんにくたっぷりですが、このギョウザはにんにく無し!
あくる日の口臭も気になりません。
そして挽き肉は鶏の「むね肉」を使い、脂分を抑え、生姜・大葉の薬味で風味付け。
和風であっさりのギョウザが作れます!
野菜もキャベツでなく、白菜を使っているのでさらにあっさりに感じます。
ただ、その「あっさり」で、ちょっと物足りなく感じる方もいるかもしれません。
そういった方は、鶏の「もも肉」の挽き肉を使って下さい。ジューシーに仕上がります。
「いや、それでも物足りん!」
という場合は肉汁たっぷり出てくる「豚・牛の合挽」または「豚の挽き肉」の使って下さい。
今回、「しそ風味!鶏ひき肉の羽根つき餃子」 を母親に試食してもらったのですが、そのあっさり感が丁度良かったようで、バクバク食べてました…
レシピみて下さい!
・・・と今回はそこそこ手間がかかるので、休みの日など時間がある時に作ってみて下さいね。
↓↓
【材料】(1人前)
ギョウザの皮 大判(直径cm)…7~8枚
鶏むねの挽き肉…80g (※もも肉ならジューシーになる)
白菜…中1枚(50g)
大葉…中2枚
おろし生姜…小さじ1杯
水…大さじ1杯
粉カツオ節…小さじ1杯
塩…2つまみ
濃口しょう油…小さじ1杯と1/2杯
片栗粉…小さじ2杯
油…適量
【羽根用小麦】
水…50cc
小麦粉…小さじ1杯(※小麦を避けたい方は米粉(上新粉)でもOK。片栗粉ではできません)




ボウルに鶏むね肉(80g)を入れ、塩(2つまみ)を加えて粘りが出るまでよく混ぜます。

片栗粉(小2)を加えて混ぜます。

※餃子の皮の大きさで、中に入るタネの量が変わるので、何等分するかも変わります。
今回は大判(直径9cm、タネの量18g)の皮を使いました。

小ボウルに水(50cc)、小麦粉(小1杯を入れよく混ぜます。
※小麦粉を使いたくない場合は「米粉(上新粉)」でもOK。
※ちなみに「片栗粉」ではできません!粘りが出てカリッと仕上がらず、失敗します。

ギョウザの皮の中央にタネ18~20gを塗り付け、余白を1cm空けて丸く広げます。
※バターナイフなどを使うとやりやすい。


※さほど丁寧にやる必要なし。

奥側の皮を小さく折り曲げてヒダを作り(4~5コ)、口を閉じます。(しっかり閉じないと肉汁が出てきます)
※※タネが多いと上手く閉じないので、必ず買って来たギョウザの皮の袋に書いてある、
タネの目安量を見てその量を入れて下さい。
今回使った皮に入れられるタネの量は18gでしたが、具沢山にしたかったので、
20g入れました…
かなりパンパンでギリギリ閉じた、という感じです。


※口が開いてますが、後で直しました。

※手に持っているギョウザは向きが反対です…



必ず途中で一回蓋を取り、中の状態を確認して下さい。
5分より早く蒸発していたら(水分がなくなっていたら)、少し水を足して加熱して下さい。

水分が完全になくなり、カリッとなったらフライ返しなどで、外側の羽根を外します。



平皿をフライパンに被せます。手でしっかり皿をおさえて…


ラー油があればラー油を少量加えて辛みをプラスしても美味しいです。
もしくは胡麻油と一味でもOK.
鶏むね肉を使い、脂っけほとんどなし!紫蘇と生姜の風味でさっぱりで食べて頂けます。
ちょっと時間がかかる料理なので、休みの日にでも作ってみて下さい。
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