「20代の頃、食べ歩きで発見した…」
佐藤 周生です。
今回、伝授するのは、、、
「じゃが芋の餡のオムレツ」
です…
「餡」といえば、水で溶いた片栗粉でとろみを付けるのが基本ですが、
この「じゃが芋あん」は、水溶き片栗粉が不要…
なぜなら、勝手にとろみが付くから。
じゃが芋などのでんぷんの多い野菜はすりおろして加熱したり、加熱して冷やして潰すと粘りが出ます。
この粘りが「とろみ」になる。
そもそも「片栗粉」の原料が馬鈴薯。じゃが芋ですよね。
じゃが芋で餡を作ると勝手にとろみがついて当たり前といえば当たり前なわけです。
他にも「ポタージュスープ」でも潰したじゃが芋がベースになっているので、とろ~んとした高濃度スープになってますよね。
このように野菜の特徴を知っておけば、その特徴を利用した料理を自分で考え付くこともできるようになります。
野菜の様々な特徴を知ることも「料理の基本」といえますね。
で、そんな、じゃが芋あんのおすすめ料理が、
「とろとろオムレツのじゃが芋あん」
じゃが芋を茹でて、細かく潰し、水か出汁で伸ばして軽く味付け。
この時点でとろみが付いてますが、再度加熱して「じゃが芋あん」に仕上げます。
で、熱を通す過ぎないようにしたとろとろ仕上げのオムレツにそれをかけるだけ。
オムレツの簡単な作り方も紹介しているので、ご心配なく。
で、
この料理を思いついたキッカケがあるのですが…
大阪での修業時代(20代の頃)に休みになると繁華街(梅田・心斎橋・難波など)に出て食べ歩きをしていた時期がありました。
大阪は「食い倒れの街」ですから、右往左往するほどめちゃくちゃ店が多い。
その頃はまだ、給料少なかったので高いお店には入れず、安い居酒屋ばっかり行ってました。
でも、安いからこそアイディアで勝負しているお店も多い。
するとそのアイディアがすごく勉強になるわけです。
そんなアイディア料理の1つが「肉じゃがオムレツ」。

オムレツの中に肉じゃががたっぷり入ってる…
これがめちゃ美味しくて、今でも憶えているのですが、肉じゃがが美味しいからオムレツに入れても当たり前に美味しくなるというのではなく、
私の中では、じゃがいもと玉子の相性がバッチリに感じたのですね。
それなら、じゃが芋をソースみたいにしてかけてしまえば美味しくなるはず…
という発想で 「とろとろオムレツのじゃが芋あん」 を思いついたわけです。
試作して食べてみるとその発想は間違いありませんでした。
じゃが芋のまったりした食感と風味がオムレツとベストマッチ!
さらに美味しさの決め手になっているのが「ケチャップ」。
ポテトフライにはケチャップ、オムレツにも基本はケチャップ。
合わないはずがないです。
このケチャップが間違いなく、この料理の美味しさ10倍に跳ね上げていますね。
でも、ケチャップをオムレツに普通にかけるだけでは面白くないので、
こんなテクニックで見た目の美味しさも演出しています…
↓↓
【材料】(1人前)
卵…3コ
ケチャップ…大さじ3杯強(50g)
乾燥パセリ…少々(あれば)
油…小さじ1/2杯
【じゃが芋あん】
じゃがいも(小)…1コ(100g)
水(出汁)…70cc
みりん…小さじ1/2杯
淡口醤油…小さじ1/2杯
茹で水…150cc
塩…1つまみ






破れにくいナイロン袋に入れます。
ケチャップ(大さじ3杯分くらい)を袋の底の角に入れて下さい。

※(冷たくすると少し硬くなって盛り付けしやすい)

※もし、じゃが芋がまだ硬い場合は、水を足して軟らかくなるまで茹でて下さい。
※潰す際はできるだけ細かく。手間でなけば、裏ごしやザルで濾して下さい。
滑らかな「じゃが芋あん」になります。

「少し加えたら混ぜる」を繰り返す。
※水ではなく、出汁を入れるとさらに美味しいです。
※じゃが芋が100gより大きい場合は水の量を少し増やして下さい。

※(9,)で水の量を増やした場合は、みりん・淡口もほんの少しだけ増やして下さい。

沸騰したら「じゃが芋あん」の出来上がり!火を止めます。


卵を全部入れます。




※このように卵が固まり過ぎない状態でパタパタと折りたためば、上手くいくので「とろとろのオムレツ」はさほど難しくないと思います。


※真上からかけて、自然に手前と奥側に流れるようにすると綺麗な盛り付けになります。

※大きく切り過ぎるとケチャップが太く出てしまうので、先を少しだけ切る。

※袋を強くつまみ過ぎるとたくさん出過ぎるので注意。はじめは加減が難しいです…

玉子に「じゃが芋あん」をたっぷり絡めて食べて下さい。
「じゃが芋あん」のまったりした食感とじゃが芋独特の風味がオムレツとすごく合います。
そして、
「じゃが芋あん」は、片栗粉が必要ない「餡」ですので、とろみ加減の失敗も無く簡単です。
是非、作ってみて下さい。
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