「つまみ食いの「常習犯」」
佐藤 周生です。
今回から、単品食材を使ったお手軽な料理を伝授していきます。
単品食材とは、具体的にいうと・・・
「かぼちゃ」だけとか、「ほうれん草」だけとか、「豆腐」だけなど、
「食材一種」ってこと…
他の食材と組み合わすことなく、単品の食材のみで料理します。
このような単品料理をマスターしておけば、
「あと一品なんか欲しい!」という時にササっと作れますし、「今日の献立、肉に偏ってるな」って時に野菜単品料理をパパッと作ってバランスの良い献立にできまし、
ちびちび酒を呑む酒豪の方には、相性の良い酒の肴になってくれると思います。
何より 「食材一種」なので、切る作業が少なく、下準備全般が楽になります。
で、今回のおすすめ単品食材料理は、これ、
「厚揚げの生姜煮」
この料理、ちょっとしたエピソードがありまして…
私、料理の修行時代は、つまみ食いの「常習犯」でした。
おやっさん(料理のお師匠さん)や先輩が焚いた煮物は必ずつまんで食べる。
用事があるふりをして煮物に近づいてはちょろっと食べ、また近づいてちょろっと食べ、売物である煮物がだんだん減っていきます。
でも、実はつまみ食いは私だけではないのです…
同期のぼうず(修行中の調理師)2人も、同じことするわけです。
すると売り物の煮物が2/3くらいになって、おやっさんの「誰やコラ~!食うなぁ!」という罵声が飛ぶと…
明らかに私がつまみ食いする回数が多いのですが、先輩も巻き添えで全員で怒られます。
「どうせ、みんなで怒られる…」
そうわかったいたので、他のぼうずよりたくさんつまんでいたわけですね。
特につまみ食いをした料理が「厚揚げの煮物」
私、もともと「厚揚げ」自体が好きで、そのまま醤油だけかけて食べるくらい…
その好きな厚揚げをおやっさんが煮物するとめちゃくちゃ旨いのです。
濃口しょう油とみりん・砂糖の甘味のバランスが最高…
これにおろし生姜が入って、若干こってりの味付けなのですが、後味があっさり味に感じます。
いくら食べても飽きない味付け。
そんな感じで、私が煮物が得意になったのは、「つまみ食い」のおかげだと思っています。
実際に食べて、舌に味を覚え込ませる…
今回は、その最高に旨い「厚揚げの生姜煮」を伝授!
で、この煮物、甘みに砂糖は使わず、「みりん」で焚く方法なので、健康に気を使う方にも安心です。
そして、調味料を「割合」で合わせる「煮汁」で焚くので、味付けも安定…
いつも美味しい味で作ることができます。
しかも、簡単に…
要するに「失敗しない」ってことです。
わたしこれまで、この調理法で1000回以上は煮物焚いていきたので、間違いなくおいしくできると思います。
「まかない」で作った時でも、いつもみんな一瞬で食べ切ってました。
さっそくレシピ公開です!
↓↓
【材料】
厚揚げ(もめんタイプ)・・・200g
花カツオ(飾り用)・・・少量
【煮汁】
割合『出汁6:酒1:みりん3:濃口醤油1』
水・・・180cc(180ccカップ1杯)
みりん・・・90cc(大さじ6杯、または180ccカップ1/2杯)
酒・・・30cc(大さじ2杯)
濃口しょう油・・・30cc(大さじ2杯)
粉カツオ節・・・大さじ1杯
おろし生姜・・・小さじ1杯
10分で作れる、簡単煮物…
4~5日日持ちするので、多めに作り置きしてもいいと思います。
生姜と厚揚げのコラボは最強に美味しくなります。
是非!作ってみてください。
ダイエットで動物蛋白禁止令が出たので 精進料理の知恵をできる限りいれてます(砂糖は精進料理上NGの場合もあるらしいですが(笑))
厚揚げと いんげん・大根・冬瓜あたりを2-3品で炊き合わせてます。
(冬瓜の下ごしらえは別のはなしでこのブログに書いているものを参考ししました)
厚揚げの代わりに 栃尾の油揚げ(新潟産のでっかい薄揚げ)や
宮城県では定義山の三角揚げというこれもでかい油揚げを使ったりもします。(普通に焼いて食べてもうまいんですが)
味付けはこれまでは 醤油1 みりん1 酒1 砂糖(黒砂糖)1 だし 7 を標準としてましたが
砂糖なくして みりん3試してみます。