「忘れられない最高のマグロ丼」
佐藤です。
今回は、刺身に使える簡単「和え衣」を伝授します。
私は27歳の時、ホテルの和食部門で働いていました。
ホテルといえば、『ジューンブライド』。
6月の忙しさは正に戦争です。
息つく暇もなく仕込みに追われます。
そのホテルは、巨大ホテルというほど大きくはなかったので、1日平均30~150人くらいの披露宴が7~8組の規模。
披露宴は土日祝に集中するので、多い時で一日最大1000人分の料理の仕込が必要な時もありました。
料理は和洋折衷のコースの予約が大半…
和食部門は、前菜、吸物、刺身(造り)を担当。
例えば「造り」なら、1000人前の量のマグロとなると40kgくらい使います。
だいたい、スーパーのまぐろの刺身1Pが約80g。40kgとなると約500パック分…
なかなか想像しにくいかもしれませんが、大量のマグロを使っていたわけです。
他にも、鯛、イカを加えて3種盛。捌くのも大変ですし、さらに丁寧な切り出し作業…
そして、前菜の準備や吸物の準備もあるので、板前8~10人態勢でやってました。
で、当たり前ですが、刺身の魚は鮮度抜群のものを使用。
…といっても、どうしても魚の生臭いニオイはするわけです。
それだけ大量の魚を捌き、刺身を引いて(切る)いれば、その臭いをずっと吸い込んでいる状態なので、時々吐き気がする…
手も魚の脂でベトベト…(鯛は養殖を使っていたので、かなり脂が多い)
頭(髪)に生臭いにおいが付いて、めちゃ臭いので電車に乗るのも嫌でした…
私基本的には、魚を食べるのも、扱うのも好きですが、それだけの量になるといろいろ嫌なこともあったりするわけです…
が、
そんな忙しい時でも、1つ大きな楽しみがありました。
それは、鮮度抜群の美味しいマグロの”ヘタ”がまかないで食べられること…
マグロの筋の硬い部分は、刺身に向いて無くお客さんには出せません。
これをまかないで頂くわけです。
筋の身は、そのままでは食べにくいですが、スプーンで削ると簡単に『身』だけが綺麗に取れる。「すき身」といったりします。
それが大量に出るので、毎回昼飯で登場!
この時ばかりは、吐き気がして気分が悪かったのが嘘の様に消え去り、食欲が一気に増します。
で、そのマグロのすき身(ヘタ)を練り胡麻とワサビとしょう油を合わせた「胡麻わさび醤油」と混ぜ、熱々のどんぶりご飯の上に豪快にのせて、刻みネギをバサッとかける!
宴会仕込み用の大厨房でみんなで立ち食い。
いまだに忘れられない板前特権の最高に旨いマグロ丼ですね。
板前の特権といいましたが、実はこれ、家でも簡単に作れる。
マグロを買ってきて、適当に切って「胡麻わさび醤油」と絡めるだけ。
胡麻の香ばしさが刺身の水っぽさを抑えて、ワサビの風味とピリッとした刺激は魚の臭みを抑えます。
この「胡麻わさび醤油」はマグロに限らず、どんな刺身の魚にも使えるので、
万能な『和え衣』になりますね。
丼にしてもいいですし、今回お伝えする小鉢の一品みたいな感じで、酒の肴で食べても美味しいです。
私は、普段、刺身醤油で食べる刺身に飽きた時に「胡麻わさび醤油」で和えて食べてます!
さっそく簡単「和え衣」の作り方、みて下さい。
↓↓
【材料】(1人前)
マグロ(びんちょうマグロ)…100g
大根…少量
大葉(しその葉)…1枚
白胡麻…少々
刻みネギ…少量
【胡麻わさび醤油】(和え衣)
練り胡麻…15g
練りワサビ…2~3g
濃口醤油…小さじ1杯
みりん…小さじ1杯弱
刺身の魚を買ってきて下さい。
ハマチ、サーモン、いか、タコ、マグロ、貝類何でもイイです。
【練り胡麻わさび和え衣】は、
刺身ならどんな魚介でも合います。
確実に美味しくできるので是非、作ってみて下さい!
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