ズボラ!健康きんぴら牛蒡

【副菜・お総菜】「洗う」を省いて栄養をキープしたズボラ健康「きんぴら牛蒡」!これが本当の「料理」というものなのかもしれません...

「料理の基本が好き嫌いの原因!?」

佐藤 周生です。

今回は、手抜きなのに「健康的なきんぴら牛蒡」を伝授します。

スーパーには災害など無い限り、野菜が常に並んでいますよね。

それって多くの方は当たり前に思ってしまいますが、常に野菜があるってやっぱりすごいことなのですね。

人間でもそうですが、野菜は成長までに時間がかかります。

それを安定的にみんなが食べられるようにするには、その「成長の時間」をできるだけ短くしなければなりません。

ですので、近年の野菜はハウス栽培や肥料など他にもいろいろありますが、そういった手を加えることで成長を早めています。

要は短期間で作れる。

「安定的に食べられる」という点では、「短期間で作れる」ことはすごいメリットですが、やはりメリットがあればデメリットも必ずある。

コインの裏表と同じ。

短期栽培にすると「栄養が落ちる」のですね。

例えば、通常の成長に4ヶ月かかる菜っ葉があって、それが2ヶ月で成長できるとなれば、日光を浴びている期間が短くなります。

すると栄養を蓄積させることが十分にできないので栄養価が下がるのですね。

それで現代の野菜は栄養価が低くなっていると言われているわけです。

例えば、人参のビタミンA。

1950年ごろの人参には4050マクログラム含まれていたビタミンAが、2010年には760マイクログラムに。18%に激減。

ほうれん草にはビタミンCが多いですが、1950年頃150mgあったビタミンCが、2010年は35mgに…23%にダウン。

1950年頃と同じだけの栄養を摂ろうとすれば、人参なら5倍、ほうれん草なら4倍食べる必要があるってことです。

これは私たちが「短期」「今すぐ」ばかりを求めてきた結果で自業自得なのです。

「曲がっている野菜は嫌!」と大きさ・形が揃った野菜をみんなが求めるから「奇形のタネ」から作られた野菜を食べる羽目になっているのです。

農家さんからすれば、野菜なんか形がブサイクで大きさも不揃いなのが当たり前で、全部同じ大きさ・形になっているほうが気色悪いのです。(F1というタネ)

みんなが食べているのはそんな気色の悪い、雄性不稔(ゆうせいふねん)という【おしべが生えてこない】奇形のタネ(苗)からできた野菜。(全てではありませんが)

全部説明すると長くなるので割愛しますが、「そんな野菜、食べさせやがって!」ではなく、

私たちが「楽して」「今すぐ」「短期で」を求めるから、こんなことになっているのだということを真剣に考えなければならないと思います。

これは野菜に限ったことでは無いですからね。

とにかく、現代の一般的な野菜は栄養が少ないということ。

となれば、料理の際にできるだけ栄養を逃さないようにする必要がありますよね。

ではどうすればいいのか?というとそれは「料理の基本を省く」こと…

例えば、牛蒡(ごぼう)。

牛蒡は抗酸化作用が高いポリフェノールがたっぷりで、昔は薬としても使われていたほど栄養価の高い野菜。(今も使われてますが)

そういう抗酸化ポリフェノールや体内塩分を調節するカリウムなどの栄養成分は、すごく水に溶ける。

ゴボウは、料理の基本では切ったあと「アク抜き」のために水で洗いますが、ポリフェノールなど多くの栄養が水に溶け、流出するわけです。

野菜のアクというのは栄養そのものです。ごぼうの黒色はポリフェノール。

ささがき牛蒡なら細かく切るので、多くの栄養が溶け出てしまう。

もともと少ない栄養が料理の基本のせいでさらに栄養垂れ流しになっている。

和食を20年以上経験した私が言うのも変ですが、健康になりたかったら極論「基本は省け」なのですね。

またいつか詳しく話しますが、現代の家庭料理というのは、健康のための料理と見栄えや味が優先の料理とごちゃ混ぜになっているのではないかと思っています。

ということで、今回は基本をすっぽかした、ズボラで作る「きんぴら牛蒡」を伝授!

牛蒡をささがきにしたら、洗わずにそのまま加熱調理…

アクを含んだままなので、食べるとちょっとだけエグミを感じますが、その分本来の栄養をそのまま摂ることができます。

できますし、「洗う手間」も省けて楽チン。

通常、ささがき牛蒡のアク抜きをきっちりやると10分以上かかりますから、かなりの時短になります。

で、全体の味がちょっとエグミを感じる程度で抑えられているのは、きんぴら牛蒡は味付けが濃いから。

これが味付けの薄い料理だとエグミを強く感じますが、きんぴら牛蒡ならそこまで感じないのですね。

なので「えぐくて食べられない!」なんてことは無いので、試して頂きたい。

昔の一般大衆は、おそらく調理の基本など知らなかったですから、えぐい料理を食べるのが当たり前だったのではないかと想像しています。

ですから、エグミにある程度慣れていたかもしれません。

そう考えると現代人の好き嫌いの多さは「料理の基本」なんてものが、広まったことが原因なのではないかと勝手に思っています…

(「料理の基本」は、味・見栄えを優先した場合は素晴らしい方法であることは間違いありません)

ズボラレシピみて下さい!
↓↓

【材料】(3~4人前)
ゴボウ…中太1/3本(70g)
胡麻油…小さじ2杯

【調味料】
酒…大さじ1
みりん…大さじ3杯
濃口醤油…大さじ1杯

すり胡麻…大さじ2杯
一味(七味)唐辛子…2ふり~5ふり

1,ゴボウ(1/3本)は、しっかり水洗いし、水気を切ったのち、ピーラー(皮むき)で削ぎ切りにします。

鉛筆を削るように回しながら、3cmの長さになるように削ぎ落とします。
2,短くなったら、向きを変えるとやりやすいです。
3,ピーラーで削げなくなるほど小さくなったら、包丁で薄切りにします。
4,通常、水洗いして「アク抜き」をしますが、手間を省くため、栄養を逃がさないために

このまま使います。

※エグミが気になる場合は、洗って下さい。栄養は減ります。
5,加熱します。

フライパン(鍋でもOK)を強火で熱し、胡麻油(小2杯)を入れ広げます。
6,40秒ほど加熱したらゴボウを入れ、炒めます。(少し火を弱める)

※均等に熱が入るようにしっかり混ぜながら炒めます。
7,ゴボウがしんなりしたら(やわらかくなったら)、酒(大1)、みりん(大3)、濃口醤油(大1)を加えます。
8,中火にして混ぜながら煮詰めます。

水分が少なくなってきたら、弱火にして煮詰めます。

(※煮詰まってくると鍋横に付く調味料が焦げ付きやすいので弱火にする)
9,ほぼ水分がなくなるところまで(ほんの少し残っているくらい)煮詰めたら火を止めます
10,すり胡麻(大2)と一味(七味)唐辛子を入れます。

※ 一味(七味)唐辛子 は、辛みが苦手なら「2ふり」。激辛好みなら「5ふり」くらい。
11,しっかり混ぜて、全体に胡麻が絡んだら出来上がり!

※この作業では加熱しない!火が止まった状態で行う。
12,タッパや蓋つきの容器に移し変えます。
13,食べる時は、すり胡麻をふって飾ってもOK。

手間省き&栄養満点の「ズボラ健康きんぴら牛蒡」、

是非作ってみて下さい。

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