「塩」VS「脂」
脂ッ気の多い鍋に合う「鍋出し汁」の作り方を暴露します。
佐藤 周生です。です。
この「鍋出し汁」の作り方の考え方を覚えておくと、他の料理にも応用できます。
脂分の多い材料を使用する時は、”塩気”、
『塩分を効かせる』
です。
塩分を強くすると脂分が抑えられて舌が感じます。
すると、バランスの良い”味”になります。
例えば、「ベーコン」です。
ベーコンの元は、脂分の多い豚バラ肉です。
普段、なんとなく食べていると気付きませんが、べーコン100gに塩分が約2g含まれてます。
1枚(20g)で塩分0.4gです。
結構な量です。
しかし、この塩分量があるから脂分が抑えられ、おいしく感じます。
この塩分が多過ぎてもただ塩からいだけですし、少ないと脂っこく感じて美味しくありません。
脂分を抑えるだけの塩分を増やすと絶妙の味のバランスになります。
この考え方で作ったのが今回の鍋料理
「簡単!たっぷり水菜と豚バラ肉のハリハリ鍋」です。
豚バラ肉はおいしいのですが、脂肪分が多いので脂っこい味になります。
そこで鍋出し汁で使用する淡口醤油の量を増やします。
淡口醤油は、塩分を100gに16.0g含みます。
この鍋料理の鍋出し汁は、今まで何度かお教えした、出し汁12:みりん1:淡口しょうゆ1の「割合」で作っています。
割合を若干崩して、みりん0.8 淡口醤油を1.2にします。
これで塩分が増加します。
ちょっと強くなった塩味で鍋だしに溶け出た豚バラ肉の脂分がコッテリ感が抑えられて感じ、美味しく感じます。
「ハリハリ鍋」とは、本来”鯨肉”を使った鍋。
ハリハリとは”水菜”のことで、見た目のシャキっとしたハリのある様子から「ハリハリ」と表現するのですが、
これをたっぷり入れた鍋料理が「ハリハリ鍋」。
鯨肉の脂身もたっぷり使うのでけっこう脂ッ気の多い鍋です。
なので、薄口しょう油を多めに入れることでその脂っけのコテコテ感を抑える「鍋出し汁」になっているわけですね。
クジラは家庭でなかなか使えないので、今回は手軽に使える豚バラ肉で「ハリハリ鍋」!
作り方も簡単!
絶妙味の鍋だしを作ったら、具材を入れて数分焚くだけ!
切る作業も合わせてもトータル10分あればできます。
水菜たっぷりで野菜もしっかり摂れます。
私、「豚バラ肉のハリハリ鍋」を家でも時々作って食べますが、水菜のシャキシャキ食感と豚肉の旨味が絶妙ですね。
鍋だしで雑炊すれば最高です!
作り方みて下さい。
↓↓
【材料】 (1人前)
豚バラ肉スライス…100g
水菜…50g
もやし…80g(1/2P)
きぬごし豆腐…100g(1/3丁)
柚子胡椒…少量
【鍋出し汁】
水…360cc
みりん…35cc
淡口醤油…25cc
粉かつお節…小さじ1
寒さが増した時に食べる鍋は一段とおいしいので、明日さっそく作ってみて下さい。
「脂分の多い材料には、塩分を増やす」
この考えを覚えておくと他の料理にも応用できます。
例えば、簡単な料理で言うと、鶏もも肉の塩焼き。
これ、塩を多めにふって焼いた方が美味しく感じます。
私は「健康に気をつけましょう」とか言っておきながら、あまり摂りすぎると体に悪い「塩をたくさん使いましょう」と言っています。
矛盾してますが、今回は”おいしい味”にフォーカスした時の考え方でお話しています。
ご理解の程よろしくお願いします。
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