『この簡単サラダの3つのポイントは…』
健幸料理家 佐藤周生です。
今回はトマト・胡瓜など生野菜が美味しい夏ということで、
「サラダレパートリーに加えて頂きたい、簡単な”和風サラダ”」
を伝授します。
「サラダ」というとカロリーが低くダイエット食のようなイメージがありますけども、実は栄養面でもすごく優れているのですね。
私たちが毎食食べるもの…
献立の中で「生の食材の料理」と「加熱された料理」どちらが多いですか?
これ、ほとんどの方が後者だと答えると思います。
加熱食にはいくつかデメリットがありますが、その1つが、
「栄養素を失っている」
例えば、野菜のビタミン類…「茹でる⇒54%減」「煮る⇒32%減」「炒める⇒29%減」「揚げる⇒37%減」というふうにそこそこ減ってしまう。
私たちの普段の食事というのは、健康に生きるため栄養を摂るためのものですよね。
なので、加熱するというのは大きなデメリット!
その点、生で食べる「サラダ」なら、野菜の栄養素がそのまま摂れるわけです。
私たちは加熱して食べるものが多過ぎで、反対に「生」で食べる料理が少な過ぎると。
そう考えると「サラダ」というのは単なるダイエット食ではなく、健康に生きるために非常に素晴らしい料理の1つになるわけです。
ただ…野菜を生で食べる場合でも栄養素を多く失うリスクがある。
それが「洗う」です。
栄養素には「脂溶性」「水溶性」があり、各栄養素どちらも含むと…
ビタミンでも、ファイトケミカル(ポリフェノールなど)でも、カリウム(ミネラル)、食物繊維でも脂溶性と水溶性がある。
で、問題は「水溶性の栄養素」。
これ字のごとく、水に非常に溶けやすい。
要は野菜などを水で洗ったり、長時間水に浸けると、水溶性の栄養素はドンドン抜けていくのです。
ビタミン・ファイトケミカル・カリウム・食物繊維など体に大事な栄養が減ってしまう。
例えば、単純な水洗いでも「ビタミン類は約15%」失います。
特に「水にさらす」というのは、多くの栄養を失うことになる。
また、切った野菜ほど溶け出る量が多くなり(切った断面から溶け出る)、「栄養素の価値」を考えれば食べ物を捨てていると同じなのです。(栄養素がゼロになるわけではない)
なので、サラダなど生で食べる場合でも大事なポイントは、
「長時間洗わない」
「長時間水に浸けない」
「長時間水にさらさない」
と、食物を切る前に洗うことがポイントですね。(栄養摂取を重視するなら切ったら洗わない)
(※料理的(美味しくする)にはアク抜きのために”水にさらす”などやるほうが良いですが、アクが栄養素そのものであり、私たちは健康に生きるために栄養素を必要としているわけで、料理の基本はそれを奪ってしまう方法だということです)
食中毒の問題もありますので、必要最低限の水洗いで抑えることをおすすめします。
ということで、今回ご紹介するのは「サラダ料理」…
で、例えば、千切りのキャベツ…レタスをちぎったサラダ…
サラダ料理は結構ワンパターンになりがちですよね?
「そんなことない!」と言う場合、今回のレシピはスッ飛ばして頂いてもいいです。
「ちょっとでも いつもと違う感じのサラダを作って楽しみたい…」
という場合は、この
「焼き油揚げとほうれん草のじゃこサラダ、胡麻しょう油ドレッシング」
が、かなりおすすめ!
おすすめしたい理由は3つ。
まず、1つ目は、7~8分という短時間で作れてしまう…
献立のあと一品、さっぱりの料理を加えたいときにササっとできます。
2つ目、飾り以外に食材がたった3種だけ。
切る手間と時間がほとんどかからず「よし!ちょっとやってみるか!」とやる気が出る。
3つ目、ドレッシングが「手作り」。
市販のドレッシングにはない、自然のやさしい味が楽しめます。
メインは、ほうれん草と油揚げ。
この時点で「和」が強調されてます。
油揚げは、焼いて表面をカリッさせ、ほうれん草はをザクザクと切って器に盛り、焼いた油揚げとちりめんジャコ散らして、
醤油、酢、油、胡麻を混ぜた和風ドレッシングをかけるだけ。
すごくシンプルですが、油揚げの若干の焦げ味とほうれん草の青臭さ、
そして、ちりめんジャコの魚臭さが打ち消しあって、旨味だけを感じて不思議と食べやすくなります。
そこに、濃厚な胡麻香る醤油ドレッシングが加わるとサラダというより、酢っぱい系の和え物を食べているような感覚に。
なので、ちょっとした酒のアテにもなってくれますね。
「シンプルなのに美味しい」
家庭料理に欠かせないキーワードの1つですよね。
で、もし、時間をかけてもいいという場合は、ちりめんジャコをフライパンで乾煎りして頂きたい…
弱火で10分くらい炒るとカリッ!カリ!になり、サラダで重要な歯応えのアクセントになってくれます。
いい食感で楽しめる。
レシピでは、時間短縮のため、ジャコはカリカリにしてませんが、できればやって欲しいですね。
で、試食しながら思ったのが、水菜とか三つ葉とかせりとか…少しクセのある青野菜が「このサラダには合うな」と思いました。
レタスなどよりそういった野菜のほうが、油揚げの香ばしさ、ジャコの旨味、ドレッシングの濃厚な香りを生かせると感じたからです。
いろいろと食材を代えれば、もっとオリジナルなサラダが作れるかもしれませんね。
レシピをみておいて下さい!
↓↓
【材料】
油揚げ(大)…1/2枚
ほうれん草…1/2束
ちりめんジャコ…大さじ1杯分
刻み海苔…少量
【胡麻しょう油ドレッシング】
オリーブ油…大さじ2杯(30cc)
酢…大さじ1杯(150㏄)
だし(ない場合は水)…大さじ2~3杯(30~40cc)
みりん…大さじ2杯(30cc)
濃口醤油…大さじ1杯(15cc)
すり胡麻…大さじ2杯
1、【胡麻しょう油ドレッシング】の調味料、オリーブ油(大さじ2)、酢(大
さじ1)、だし(ない場合は水)(大さじ2~3)、みりん(大さじ2)濃口醤油
(大さじ1)、すり胡麻(大さじ2)をボウルに合わせてよく混ぜ、冷蔵庫で冷や
しておきます。
2、油揚げ(1/2枚)は、熱湯をかけ”油抜き”します。手でよく絞って脂分と
水分を出し切っておく。
3、油揚げを直火で焼きます。一番小さい弱火で、菜箸で何度も裏表返し
ながら焼きます。(すぐ焦げるので、頻繁に返す)
表面に少し焦げ目が付いてカリッとなったら出来上がり(4~5分)(グリルで
焼いてもOK、目を離さなず、焦がさないようにする)
4、少し冷めたら、1cm幅で細長く切っておきます。
5、ほうれん草は、根元を切り落とし、流水で綺麗に洗って水けをきり、
3cm幅で切ります。
6、器にほうれん草を少し山にして平らに敷き、焼き油揚げを放射線状に
盛ります。
ちりめんジャコも散らします。
7、【胡麻しょう油ドレッシング】を少なめにかけて、刻み海苔を中央にのせて
完成です。
ドレッシングは少なめにかけて、薄く感じたらかけ足して下さい。
油揚げが香ばしい、ジャコと胡麻のドレッシングがマッチする簡単和風サラダ
です。
是非作ってみて下さい。
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