防カビ剤の危険

【外国産の果物に防カビ剤】

このメルマガでは「体の回復力を高めるために生の食物を食べましょう」とお伝えしているわけですが、

特に果物は生で食べたほうが加熱して食べるより圧倒的な健康効果が得られますから、加熱調理せずに食べて頂きたいわけです。

要するにゼリーにしたり、蜜煮にしたり、オーブンで焼いたりなど加熱して食べないってことです。

しかし、果物を生で食べるということは鮮度が重要。

腐った果物は食べられませんよね。

果物の腐敗に直結する一番の要因はやはり「カビ」。

冬場、箱ごと買うみかん、「2~3個カビが生えて腐っていた」、なんてことよくあります。

なので、スーパーに並ぶ果物にはカビの繁殖を抑えるための「防カビ剤」が添加されてます。

日本では果物の収穫後の防カビ剤は使用が禁止されているため、国産の果物に防カビ剤が付いていることは無いのですが、外国産には添加されています…

レモン、オレンジ、グレープフルーツなどは、ほとんど外国産。

日本に輸入されるまでの期間が長く、非常にカビが生えやすい。

ですから、その防止のために表面に様々な種類の防カビ剤を付いているわけです…

その防カビ剤、最大使用量を超えれば、人体に悪影響があることが分かっています。

なので、最大限度使用量が決まっていますし、表面だけで中まで浸透していないので安全といわれています。

とはいえ、

果物を触れば防カビ剤が手に付くわけで、その手で中の実を掴んで食べれば直接防カビ剤を体に入れることになる…

最大使用量が決まっていると言っても、体の代謝が悪い場合は蓄積の可能性もあり、それによる影響は解明されていないわけです。

ですから、できるだけ「防カビ剤」は除去して、避けるほうがいいと。

「ただ果物を生で食べればいい」というだけでなく、私たちは「安全に食べる」ためにそういったところにも少し気を使う必要があるのですね。

ということで、

今回は「防カビ剤の危険性」と「防カビ剤の除去方法」についてお伝えします。

除去方法さえ知ってしまえば、安心して食べて頂けると思います。

▲代表的「防カビ剤」と人体へのリスク

「防カビ剤」は様々な種類がありますので、今回はよく使用されている代表的な防カビ剤を3つ取りあげて解説します。

◆ OPP(オルトフェニルフェノールナトリウム)

使用果物…柑橘類全般

水に溶けやすく、非常に強い「防カビ効果」を発揮します。

柑橘類に対してOPPを溶解したワックス液浸したり、バナナにはスプレーするなどして添加します。

OPPは、元々農薬として使用されていましたが、様々な危険性から1969年に認可が取り消しに。

しかし、アメリカの輸出圧力によって食品添加物として再認可されているという非常に懸念が強い「防カビ剤」です。

その懸念から東京都立衛生研究所は動物実験を行い、「発がん性」を明らかにしています。

◆ フルジオキソニル

使用果物:レモン、バナナ、キウイ、柑橘類、アンズ、黄桃、すもも、びわ、モモ、リンゴなど

フルジオキソニルは、元々「殺菌剤農薬」として使用されているもので、カビ胞子の発芽や菌糸の発達を阻害する作用があり、食品添加物としても認められています。

しかし、厚労省には「劇薬」として登録されていて、眼に対する重篤な損傷性、刺激性があり、発がん性もあります。

ほんの10年ほど前の2011年からは、キウイやモモなどにも使用が認められ、幅広く輸入果物に使用されていることが懸念されています。

これもアメリカの圧力が関わっているかもしれませんね。

◆ イマザリル

使用果物…オレンジ、グレープフルーツ、レモン、バナナなど

私が通うスーパーで一番多く使用されていると感じるのは、

この「イマザリル」。

厚労省の登録では、神経毒性、呼吸器感作性、皮膚感作性、生殖細胞変異原性、発がん性などの懸念が記されています。

急性毒性が強い農薬の一種で、日本で農薬としての使用は禁止されていますので、国産果物の心配はありませんが輸入果物には注意が必要です。

▲防カビ剤は添加物で認可されている

前述の通り、日本の果物は収穫後に防カビ剤を使用することは認められていません。

なので、国産果物の防カビ剤の心配は無用ですが、海外では収穫後の防カビ剤使用が認可されているわけです。

これ日本では、「食品添加物」として扱われているので輸入が認められています。

食品添加物といっても、農薬と同じですから中毒症状を起こす危険性があり、防カビ剤を使用できる食品や残存量などは使用基準が厳しく定められています。

ですから、防カビ剤を添加したフルーツの販売は、防カビ剤の使用の記載が義務づけされている…

スーパーなどでそれらが販売されている側には、必ずどんな防カビ剤が使用されているかの表記があるので確認してみて下さい。

表記されてない場合は、販売規定違反となりますから。

このように様々な規定により安全性はしっかり管理されているようではありますが、

そもそも危険性があることが分かっている添加物を認可している日本のそのリスクに対する甘さが露呈しているように思えてなりません。

こういったところでも日本の安全保障に疑問を感じます…

▲基準が適正でも確実に安全とは言えない…

日本では「防カビ剤」の使用基準が定められているので、表面上は安全かもしれません。

ですが、実際は厚労省の公式発表で、

「輸入検査でレモンから基準値を超えたイザマリルが検出された」

といった事例もありますから、

もしかすると検査を上手く素り抜けた基準値オーバーの果物がスーパーに並んでいる可能性もゼロとは言えないわけです。

そういった「もしも」を考えれば、蓄積の懸念と合わせ、「防カビ剤」の除去は必要なのではないでしょうか…

「防カビ剤」の除去方法

では、どうすれば「防カビ剤」を除去できるのか?

効果が高い順に3つの除去法をお伝えします。

● 農薬除去洗剤を使用する

「農薬除去洗剤」は、洗剤と言っても洗い物の洗剤とは違うもので、パウダー状になっていて、適量を水に溶かし、その中に食材を10分ほど浸けるだけ。

野菜や果物の農薬が多いほど油のようなものが水の表面にたくさん浮いてきます。(農薬の多くが石油由来なので油が浮いてくる)

「防カビ剤」でも同じ効果が得られます。

様々な種類がありますが、効果的な物ですと「ホタテの貝殻を加工した」農薬除去剤がおすすめ。

「農薬除去洗剤」の多くは、天然の素材が原料なので安全ですし、現在私も使っていて、かなり除去効果が高いように感じています。(油がたっぷり出てくる…)

(※ちなみに有機野菜でもわずかに油が浮いてきます…)

● 重曹液に漬ける

水に重曹(炭酸)を溶かし、その中に食材を10分ほど浸ける。

農薬除去剤と同じ方法です。

農薬除去剤よりはちょっと効果が落ちると思います。

重曹以外にも「お酢」で効果があります。

● 塩をこすりつけて洗う

これはそのままですね。

塩を果物の表面にゴシゴシこすりつけ、流水で洗い流す。

これだけ、ただ上記2つの方法に比べると効果は薄いように思います。

● その他

他にも「茹でこぼし」という方法もありますが、果物なので茹でると加熱されてしまうのでおすすめでは無いですね。

すべてに共通することは、最後にしっかり流水で洗い流すということ。

しっかり洗うことで防カビ剤を除去でき、安心して食べることができます。

手もしっかり洗いましょう!

防カビ除去の後、手をしっかり洗うこともお忘れなく。

果物の表面に防カビ剤を付いているわけで、手で触れば手に防カビ剤が付きます。

手に付いた油っぽさを感じる方もいると思いますが、それが取れるまでしっかり洗剤で洗うようにして下さい。

防カビ剤が手に付いたまま、果物を切ったりすれば切った果物に付きます。

除去の意味が無くなるので、「手をしっかり洗う」ことも注意して頂きたい点です。

▲最後に

いいかがでしたか?

こういった防カビ剤の懸念について語ると多くの方が「微量しか付いて無いし、そんなこと気にし過ぎ」といいます…

しかし、「そんなこと」の積み重ねも「チリも積もれば山となる」です。

こういう知識が有るか無いか、しっかり認識しているかいないかで、食生活の様々な悪影響を回避できるかどうかが変わってくる…

病気は小さいリスクの積み重ねで最後に限界を超えた時に発症するものですから、その小さいリスクを取り除いておけば病気を回避できます。

イングランドの哲学者 フランシス・ベーコンの名言で「知識は力なり」という言葉がありますが、

知識は病気も回避できるのですから、「知識は病気も避けるなり」ですね。

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