「カブは根っこではありません!」
佐藤 周生です。
今回は、「カブと豚スペアリブで簡単煮物」を伝授します!
日本には季節ごとに旬の食材があるわけですが、
冬なら冬ではの野菜・魚がありますよね。
私、毎年冬の食材で楽しみにしているのが「カブ」…関西では「かぶら」と呼ぶ場合が多いです。
で、なぜカブが好きなのかというとやはりどんな料理にしても美味しいから。
煮物なら鯛かぶら、ブリかぶらなど、汁物なら味噌汁に入れても旨い…
蒸し物ならすりおろして魚介に被せて蒸し上げ、餡かけにする「かぶら蒸し」…
薄味で焚いたかぶらに柚子みそなどかけて食べる「風呂吹きかぶら」も美味ですし、
甘酢に漬ける「千枚漬け」も美味しいですよね。
さらに言えば、揚げて合わせだしをかけて食べる「揚げ出し」も旨い…
とにかく、私の料理経験の中では「かぶら料理にハズレは無い!」と思ってます。
ではなぜ、かぶら料理はハズレがないほど美味しいのか?
これ、大根と比べるとよくわかる…
大根とかぶらは同じ根菜ではあるのですが、ある違いがあってそれがかぶらの美味しさなっているのです。
で、大根は、名前の通り「大きい根っこ」で大根ですが、かぶらは実は完全な根っこではない…
かぶらは、発芽した時に出てくる双葉と根の間の茎の部分…「胚軸(はいじく)」とい言いますが、
そこが肥大しているのですね。
根っこではなく茎みたいな部分なので細胞膜が薄く、大根よりやわらかい。
だから、煮物なら上手く火加減を調節して焚かないと煮崩れするわけです。
でも、そのやわらかさが口の中で「ほろほろ」っとトロけて絶妙の食感になる。
それから、大根よりも甘みが強い。
といっても、玉ねぎみたいな強い甘みではないので、他の食材の味を邪魔しない…
ほどよい甘みだから薄味が合いますし、幅広い料理に対応できるのですね。
そんな「かぶら」を食べるのが毎年楽しみで、先日、スーパーで今年初の大きなかぶらを買って来たのですが、
特にどんな料理にするか決めてなかったので、「とりあえず煮物にするか!」と思って考え付いたのが
「かぶと豚スペアリブの塩麹煮」
豚のスペアリブ肉と少し大きめに切ったカブを塩麴で味付けした煮汁で15~20分焚くだけ。
塩麴とみりんだけ、シンプルな味付けにすることで、
カブお特徴が生かされて、豚スペアリブのコクと旨味が沁み込み美味しく感じるわけです。
カブにはそういうシンプルな味が合うのですね。
で、この 「かぶと豚スペアリブの塩麹煮」 の唯一のデメリットはスペアリブ(肉)が硬くなる…
もし、やわらかく食べたい場合は「豚の角煮」を作る感じで、スペアリブ肉を下茹でしてしっかり軟らかくしてから、
カブを加えて焚いたほうが良いです。(茹で汁で煮る)
(※圧力鍋を使う、または4~5時間茹でる)
で、今回のレシピでは、2~3人前とちょっと多めの量で作っているので(多いほうが美味しくなる)、
私、2~3日かけてちょっとづつ食べようと思っていたのですが、
その日に全部食べてしまいました…
それほど一気に食べ切ってしまうほど、カブが美味しく味わえる一品です。
レシピ、公開します!
↓↓
【材料】(1~3人前)
カブ…大1/2個(中なら1コ)
豚スペアリブ…3~4本(200~400g)
刻みネギ…少量
【煮汁】
水…500cc
だし昆布…1枚(5g)
塩麹…大さじ2杯と1/2杯
酒…大さじ1杯
みりん…大さじ1杯
豚のコクと旨味、塩麹の旨味と塩気が滲み込んだ、やわらか~い「カブ」に煮物が味わえます。
是非、作ってみて下さい。
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