佐藤です。
今回は、「料理の過剰減塩よりもカリウムの摂取が重要」という話をします。
高血圧、ご病気の関係で”減塩”を意識されている方は多いと思います。
確かに過剰摂取は避けるべきです。
塩分の摂り過ぎで体に現れる症状で分かりやすいのは
「喉の渇き」「血圧上昇」「むくみ」です。
通常摂取した塩分は、ナトリウムになり、骨や血液に運ばれますが、このナトリウムを運ぶ「カリウム」が不足していると体は、塩分濃度を調整しようと水分を取り込み、”喉が渇き”ます。
で、塩分濃度の調整のため汗や尿の排出も抑えられる。
水分は血液にたくさん取り込もうするので血の量が増幅、”血圧が上がり”ます。
さらに、余分に溜め込まれた水分が細胞の周りに溜まり”むくみ”となります。
それで、塩分の過剰摂取が続くと高血圧、腎臓疾患、不整脈などを引き起こします。
こういったことで、過剰な塩分摂取は避けたほうがいいのですが…
現在の日本人の塩分多い食事で”減塩する”というのは非常に苦しいアプローチです。
実際に減塩を意識されている方は神経質になる部分もあり、精神的にもきついと思います。
なので、減塩に向ける意識は半分にして、残り半分を「カリウム」の摂取にまわしたほうがいいと思うのです。
なぜなら、「カリウム」の摂取は、高血圧、腎臓疾患、不整脈の抑制に大きく関わっているから。
成人の方で体重が60kgの場合、体内にカリウム量は240g、ナトリウムは120gほど平均的に存在しています。
これが正常値といわれています。
そのため、カリウムはナトリウムよりもたくさん摂取する必要があるのですね。
カリウムは、ミネラルの一種。
ナトリウムとのバランスをとって細胞内外の浸透圧を調整する機能があります。
体に欠かせないミネラル。
また、カリウムは高血圧をおさえ、体の老廃物の排出を助けたり、筋肉の収縮を促す働きを担ったりと、人体に欠かせない役割も果たしています。
夏には、発汗によってカリウムとナトリウムは排出されやすくなり、食欲不振、嫌悪感など夏バテの原因にもなるという指摘もあります。
何より「カリウム」の一番の効果は、”塩分を排泄させる作用”。
これによって高血圧を抑制できます。
「でも、カリウムの摂りすぎはどうなの?」
という疑問はあるかと思いますが、通常、カリウムは過剰に摂取しても余分な量は体外に排出されるため、問題はないのです。
ただ、腎機能に障害がある場合は、摂取量に気をつける必要はあるかと思います。
では、カリウムをしっかり摂るために何を食べればいいのかというと…
フルーツなら、バナナ、みかん、アボカドプルーン、いちご、柚子の果汁。
野菜なら、パセリ、ほうれん草、枝豆、ジャガイモにも多く、
乾物なら、切干大根がもっとも多いです。
後は、海藻類、豆味噌、するめなどですね。
大雑把に言うと食品全般に含まれていますが、切ったあとに洗ったり、茹でたりすると溶け出るのでこういった作業には弱く、生のまま、そのままで食べるのが一番ということになります。
と言っても生で食べれないものもありますので、加熱する場合は揚げる、焼くといった調理法が有効です。
”加熱”してもカリウムは破壊されることはありません。
「液体に解け出る」ということです。
これも神経質にならずバランスよく食べればいいと思います。
とりあえず、普段口にしている食材の中で「カリウム」が多いのはどれかな?
と調べておくことが大切ですね。
「減塩」だけを意識するのではなく塩分を排出する「カリウム」の摂取にも意識をおいて食事をしてみて下さい。
追記:
水分(綺麗な水)もたくさん飲んでください。
ミネラルウォーターで。
水分というとお茶とかジュースを思い浮かべるかもしれませんが、そういったのみものではなく、綺麗な「水」のことです。
水+カリウムで塩分の排出作用はより効果的になります。
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