秋を感じる風味豊かな焼き魚
佐藤です。
和食では、秋になると定番としてお店で必ずと言っていいほどメニュー
に載る、魚料理があります。
その1つが「○○の柚庵焼き(ゆうあんやき)」。
○○には、魚の種類が入ります。
例えば、秋刀魚(さんま)、太刀魚(たちうお)、秋鮭(あきさけ)、
鰊(にしん)などなど秋が旬の魚…
で、
それらをお酒、醤油、みりんを合わせ、香りの強い柑橘類を加えたタレに
漬け込み、そしてグリルなどで焼く…
要するに 「○○の柚庵焼き」 は、家庭料理でいうところの「魚の漬け焼」。
和食では、柑橘類に香りのいい「柚子」を使うことが多く、柚子を加えた
タレなので「○○の柚庵焼き」とか「○○の柚香焼き」と言ったりします。
「魚の漬け焼き」は、焼き上がると艶よく焼色が出て、オレンジ色、赤色、
黒色、黄色、緑色と、
紅葉している葉の様に見えるので、秋の和食ではこの料理が焼き物として
よく登場するわけです。
さらにあしらい(口直し)には、焼栗の甘露煮や柿なます、ぎんなんの
素揚げ、里芋田楽などを横にちょっと添えると「秋を深く感じられる」
一品になりますね。
といっても、
ここまでやるとおもてなし料理の領域になるので、家庭ではそこまでやる
必要ないと思いますが、
「漬け焼き」作るだけでも十分秋っぽい料理になるので、献立の1つに加え
ると季節感を感じて頂けます。
なので、「漬け焼き」はすごくおすすめ。
ただ、ちょっと手間がかかる。タレを合わせて魚を漬け込み、2日間待つ…
その日に作って食べられる料理でないところがデメリット。
でも、手間をかけた分、その美味しさは裏切らない…
ということで、今回のおすすめは、
「秋刀魚のグレープフルーツ風味の漬け焼き」
魚はサンマを使い、タレは、家庭でも作りやすいように柑橘類には、
グレープフルーツを使用。
定番の柚子とはまた違った香りが楽しめます。
タレは通常、甘みを強くするために「砂糖」少し加えるのですが、その砂糖
は、できれば”てんさい糖”を使って頂きたい。
てんさい糖は 白砂糖に比べると血糖値の上昇が約半分になるのですね。
健康を考えると白砂糖は控え目がいいかと…
とにかく、タレさえ作ってしまえば、サンマを2日間漬け込んで、焼くだけ。
多めに漬け込めば(冷凍保存可能)、次回は焼くだけで済みます。
「漬け焼き」という料理は、和食の基本でもあるので、まだ作ったことが
ないという場合は是非作り方を覚えて、
様々な「魚」で作って味わって頂きたい。
今回はサンマですが、ブリの切り身、ブリのカマ、鮭の切身、カレイの切身
、サワラの切身などでも美味しくできます…
私、若い時に「漬け焼き」を始めて覚えた時から、まだ一度も失敗したこと
が無いのです。
なぜなら、漬け焼きのタレは、「酒3:みりん1:醤油1」+砂糖という簡単な
割合で作れるからです。
これさえ覚えて、魚を漬けて焼けば、誰でも作れます。
焼き加減だけ気を付ければ「失敗」することは無いでしょう。
では、レシピ見て下さい。
↓↓
【材料】(1人前)
サンマ…1尾
玉ねぎ…1/10コ分
梅みそ…少量
(梅みその作り方は⇒こちら)
塩…適量
【漬けダレ】
★割合『酒3:みりん1:濃口醤油1』+甘み
酒…120㏄
みりん…40cc
濃口醤油 …30cc
砂糖(てんさい糖)…大さじ1杯(約10g)
※酒とみりんは、煮切りで蒸発する分を増やしています…






鍋に酒(120cc)、みりん(40cc)を入れ、強火にかけます。

引火したら中火~弱火にします。
(炎が高く上がるので前もって可燃物は避けておく)










さらにラップで蓋をし、冷蔵庫で2日間漬けます。

(中骨の真上あたりを切る)

(バーベキューなど串に刺す時の切り方)




火を止め、そのまま余熱で中まで熱を通します。
(焼き色が付き出すと一気に焦げるので注意!焼き過ぎないよう少し早めに火を止める)

手前右に玉ねぎを添えます。

漬けタレを作るなどちょっと手間のかかる料理なので、多めに仕込んで冷凍
しておくことをおすすめします。
グレープフルーツがほんのり香るサンマの漬け焼き…
”塩焼き”とは、また違った美味しさを楽しめますので、是非作ってみて下さい。
この記事へのコメントはありません。