【食生活で最優先でやるべき健康法とは?】
健幸料理家・健幸アドバイザー 佐藤周生です。
前回は、
「なぜ、食生活で酵素が不足すると自然治癒力が下がってしまうのか?」(前編)
について解説しました。
私たちが普段よく食べるものは、炒め物、煮物、揚げ物、加工食品など、
ほとんどが「加熱食」です。
そして、酵素というのは、消化(分解)するための「消化酵素」、体を回復するための「代謝酵素」の2つが体内に存在し、「生命の維持に欠かせないもの」です。
また酵素は、体内で1日に生成される量も決まっていて、その量の範囲内で生命活動を行う必要があり、優先する生命活動によって「消化酵素」と「代謝酵素」の生成量が変わります。
さらに、酵素(消化酵素)は生の食物に含まれていますが、非常に熱に弱いため、加熱された食べ物…
要するに「加熱食」には、ほぼ酵素が含まれていません。
ですから、加熱食ばかり食べていると…
「食事で消化酵素(食物酵素)が摂れない、消化の負担が増す」
↓↓
「体は消化を優先するため”消化酵素”の生成量が増える」
↓↓
「代謝酵素の生成量が減る」
↓↓
「代謝が弱くなる」
↓↓
「自然治癒力が下がる(体の回復力が落ちる)」
これが「食事の酵素不足が自然治癒力を下げてしまうメカニズム」です…
というのが前回までのお話(前編)。
今回は「なぜ、食生活で酵素が不足すると自然治癒力が下がってしまうのか?」の後編で、
『自然治癒力が下がるとどうなってしまうのか?』を詳しく解説し、
そして、『どんな食事を心がければいいのか?』をお伝えしていきます。
★以下、前回までの話。
ではまず、『自然治癒力が下がるとどうなってしまうのか?』
もう、ご想像がつくと思いますが、端的に言えば、
体調不良や病気になってしまう…
今回のテーマの最初にもお伝えしましたが、
私たちの体は、病気や体調不良を完治させることができる「自然治癒力」を潜在的に持っています。
風邪を引いても数週間で治りますし、包丁で指を切ってしまい傷を負っても、長くて1ヶ月ほどで治ります。
骨が折れたとしても数ヶ月、半年くらいで骨はくっ付いて元に戻りますよね?
それが当たり前のことのように思われているので、私たちは「自然治癒力」の存在やその力に気付きません。
ですが、
本来、私たちの体は「自然治癒力」によって、どんな病気でも治せるのです。(もちろん、難病など例外もあります)
ではなぜ、今抱えていらっしゃる体調不良や病気が治らないのか?病気が治ってもまた別の病気を発症してしまうのか?
それは、体の生命活動が正常に働いていない…
「自然治癒力」が低くなっているからです。
その大きな原因の1つは「加熱食を多く食べてしまう事」。
ですから、
加熱食を多く食べ続けている以上、生命維持に欠かせない酵素が食事から十分摂れないので、自然治癒力が低い状態が続きます。
何か病気や体調不良を抱えている場合は、なかなか完治しません。
仮に抱えていた病気が何とか治ったとしても、自然治癒力が低い状態が続けば、今度は別の病気を生み出すといったことを繰り返してしまうのです。
何ヶ月も、何年も、何十年も、何か体調不良や病気を抱えている、少し良くなってはまた悪化するなどの場合は、
「自然治癒力が低いんだ」と思って頂いて良いと思います。
もちろん、ストレスなども原因になっていますが、毎日毎日365日、直接体の中に入れる食事からの影響は、大きいはずです。
自然治癒力とは「代謝活動」そのものです。
「代謝活動」とは、
「栄養素をエネルギーに変換する」
「毒素の排出」
「細胞の修復」
細かく言えば、他にもたくさんあるのですが、一番大きな働きはその3つです。
1つ目、「栄養素をエネルギーに変換」という代謝活動が十分にできていなければ、使えるエネルギーの総量が減るので、体は正常に動きませんよね。
2つ目、「毒素の排出」とは、食事で摂ってしまう「毒素」、水銀や農薬などの有害物質を尿や便で排泄すること。
この代謝活動が不十分だと、体に毒素が残ったままとなりますから、それが体内で悪影響を与え続けます。
例えば、水銀は中枢神経や内分泌器、腎臓などの臓器に障害をもたらすことが分かっています。
3つ目の「細胞の修復」とは、活性酸素などの影響で傷ついた細胞を修復したり、新しい細胞に入れ替えたりする代謝活動です。
このような「代謝活動」が正常に行われるからこそ、私たちはもし病気になっても完治させることができます。
だから、自然治癒力とは「代謝活動」そのものなのです。
しかし…
日々の食事で「加熱食」を多く摂ってしまうと、その重要な「代謝活動」が低下します。
「代謝活動」が十分にできなくなる、「自然治癒力が低下する」わけです。
すると、病気を発症してしまう。
何か病気を抱えている場合は、治りにくいという状態になるのです。
ここまでの話で、食生活で何をすれば、自然治癒力が高まって病気が治りやすい体になるのか?病気になりにくい体になるのか?、おおよそ見当が付くと思います。
ということで、ここから『どんな食事を心がければいいのか?』について解説します。
結論から申し上げますと、私たちが食生活で心がけるべきは酵素を摂るために、
「加熱食を減らし、生食を増やすこと」です。
くどいですが、加熱食には酵素を含みませんので、生もの(発酵食品)からしか摂ることができません。
「生のもの」を多く食べていれば、消化酵素(食物酵素)を摂取できるため、それが消化の補助となって、消化酵素が生成される割合が極端に多くなるといった偏った状態ではなくなり、代謝酵素の生成量の割合も多くなります。
代謝活動を正常に行うことができるだけの「代謝酵素」の量がある程度、確保できるのですね。
1日に生成される酵素、「消化酵素」と「代謝酵素」の割合がバランスよくなっていくということです。
ですから、私たちが食生活で心がけるべきは、
「加熱食を減らし、生食を増やすこと」。
「自然治癒力が高い体」、根本的な体の回復力の土台ができてこそ、
・栄養バランス
・たんぱく質をたくさん摂る
・添加物を含む食品を避ける
・炭水化物を減らす
・脂肪の多いものを控える
・グルテン食品をを食べないようにする
といった健康法でも大きな効果が出るようになる思います。
なので、私は食生活で最優先でやるべき健康法は「加熱食を減らし、生食を増やすこと」だと思っています。
「加熱食を減らし、生食を増やすことが重要」ということは、
食事のすべてを「生食」にすれば、体内の消化酵素の生成量が大きく減るので、代謝酵素が増えて「代謝活動」が高まる非常にいい食生活になります。
ですが、それは、なかなか難しいです。
米や麦などの穀類や豆類などは加熱しなければ食べられませんし、生ものは体を冷やすので、特に冬は、生食ばかり食べられませんよね。
だから、理想は「加熱食5:生食5」。半分半分。
とはいえ、それもなかなか難しいと思いますので、
まずは、「今より加熱食を減らし、生食を増やす」から始めて頂ければと思います。
加熱食100%より、加熱食70%のほうが消化負担は減ってますから。
では、次回、具体的にどんなものを食べると「自然治癒力が高まる」酵素が摂れる食事になるのか?
『何を減らして、何をどれだけ食べるべきか』
核心的なところについて、詳しく解説したいと思います。
おそらく「生食」というと、なんとなく消化に悪そうというイメージがあると思いますが、そんなことはないのですね。
その心配も払拭されると思いますので、次回も是非ご覧下さい。
酵素を摂ることができるのは、
「生の野菜」「生の果物」「生の肉・魚介」「発酵食品」です…
【追記】※次の話は以下をご覧下さい。
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